出生前診断のコンバインド検査とはどのような検査ですか?
胎児の染色体異常のリスクを評価するため、超音波検査と母体血清マーカー検査を組み合わせたものです。
出生前診断のコンバインド検査は、妊娠11週から13週6日までの間に行われるスクリーニング検査です。胎児の染色体異常のリスクを評価する方法で、主に21トリソミーや18トリソミーなどを調べます。この検査は「コンバインド(組み合わせ)」という名称の通り、超音波検査と母体血清マーカー検査の2つを組み合わせて実施されます。
超音波検査では胎児の首の後ろのむくみ(NT:nuchal translucency)を測定し、母体血清マーカー検査では妊婦の血液からPAPP-A(妊娠関連血漿タンパクA)やfree β-hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)などの値を調べます。母体の年齢や妊娠週数なども加えて、胎児が染色体異常を持つ確率を計算します。
コンバインド検査は妊娠初期に受けられるため、早い段階でリスク評価ができるという利点があります。NIPT(新型出生前診断)やクアトロ検査と比較して、超音波による詳細な観察も同時に行える点が特徴です。
また、スクリーニングの非確定的検査であり、リスクが高いと判定された場合でも必ずしも胎児に異常があるとは限りません。確定診断を希望する場合は、羊水検査や絨毛検査などの追加検査が必要となります。
株式会社BearMedi 臨床検査技師
佐々木 祐子 監修
(参考文献)
土肥 聡.“産科領域で行われる出生前診断の現状”.日本小児神経学会学術集会.https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/53/5/53375/pdf/-char/ja,(参照 2025-07-15).
日本産科婦人科学会.“産婦人科診療ガイドライン―産科編2023”..https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/glsanka2023.pdf,(参照 2025-07-15).
片田千尋ほか.“出生前診断についてキチンと知っていますか?~検査を受ける前に理解を深めるサポートブック~”..https://www.hyo-med.ac.jp/department/nursing/kazoku/prenataltestingleaflet.pdf,(参照 2025-07-15).
日本産婦人科医会.“(1)NIPT,出生前検査:将来的発展VS 問題点と限界”..https://www.jaog.or.jp/note/%EF%BC%881%EF%BC%89nipt%EF%BC%8C%E5%87%BA%E7%94%9F%E5%89%8D%E6%A4%9C%E6%9F%BB%EF%BC%9A%E5%B0%86%E6%9D%A5%E7%9A%84%E7%99%BA%E5%B1%95vs-%E5%95%8F%E9%A1%8C%E7%82%B9%E3%81%A8%E9%99%90%E7%95%8C/,(参照 2025-07-15).
公益社団法人日本産科婦人科学会倫理委員会.“母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)に関する指針 ”..https://www.jsog.or.jp/news/pdf/NIPT_kaiteishishin.pdf,(参照 2025-07-15).
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