COPDや肺気腫はどのように治療をしますか?
禁煙、吸入薬の使用、感染症の予防、リハビリ、栄養療法などによって、症状、QOL(生活の質)、生活の活動性の改善をはかり病気の進行を抑制します。
COPDは、緩やかに進行する病気であり肺を健康な状態に回復させることはできません。治療の目標は以下の2つです。
①現状の症状やQOL、日常生活の活動性を改善・維持すること
②「増悪(一時的な呼吸症状の悪化)」の予防と病気の進行抑制
治療は、安定期の治療と増悪期の治療に分けられます。
安定期の治療
- 禁煙や、その他原因物質の回避
- ワクチン接種(インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン)
- 一般的な感染予防(手洗い、うがいなど)
- 吸入薬(気管支を拡張したり、炎症を抑えたりする薬)
- 呼吸リハビリテーション
- 栄養療法
- 酸素療法
- 併存症の治療
なお、安定期の治療として、「生物学的製剤」という分類にあたる注射薬が、COPDの患者さんの一部で効果があるということが分かり、使用に向けて準備が進んでいます(2024年6月時点)。
増悪期の治療
- 気管支拡張薬の吸入や、ステロイド薬による肺の炎症の改善
- 抗菌薬(状況により)
- 酸素療法などの呼吸の維持
公開日:
最終更新日:
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
COPD(シーオーピーディー)や肺気腫で医療機関を受診する目安はありますか?
人間ドックなどの肺機能検査で異常が見られたり、40歳以上で喫煙している(た)方で息切れや咳、痰があれば受診しましょう。また、普段の症状が強くなっていると感じる場合はすぐに受診してください。
COPD(シーオーピーディー)の末期ではどのような症状が見られますか?
徐々に息切れ症状が進行したり、「増悪」を繰り返すようになったりします。体重減少や抑うつ状態なども見られ、身体機能や活動性が低下し、日常生活で多くの介助が必要になります。
COPD(シーオーピーディー)の原因と症状は何がありますか?
最大の原因はたばこ煙です。症状としては咳や痰、息切れなどが主に挙げられます。
(参考文献)
日本呼吸器学会.COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン2022〔第6版〕. 2022
Sanofi.“デュピクセント®、COPD に対する適応追加申請- COPD において初の生物学的製剤の可能性 -”.Sanofi.https://www.sanofi.co.jp/assets/dot-jp/pressreleases/2024/240426.pdf,(参照 2024-06-06).
Surya P Bhatt et al. Dupilumab for COPD with Type 2 Inflammation Indicated by Eosinophil Counts. N Engl J Med. 2023, 20, 205-214.
Surya P Bhatt et al. Dupilumab for COPD with Blood Eosinophil Evidence of Type 2 Inflammation. N Engl J Med. 2024, 10, 2401304.
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
COPD
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
COPD(シーオーピーディー)や肺気腫で医療機関を受診する目安はありますか?
人間ドックなどの肺機能検査で異常が見られたり、40歳以上で喫煙している(た)方で息切れや咳、痰があれば受診しましょう。また、普段の症状が強くなっていると感じる場合はすぐに受診してください。
COPD(シーオーピーディー)の末期ではどのような症状が見られますか?
徐々に息切れ症状が進行したり、「増悪」を繰り返すようになったりします。体重減少や抑うつ状態なども見られ、身体機能や活動性が低下し、日常生活で多くの介助が必要になります。
COPD(シーオーピーディー)の原因と症状は何がありますか?
最大の原因はたばこ煙です。症状としては咳や痰、息切れなどが主に挙げられます。
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラサービスの目的と位置付け
ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。