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頭頸部癌の治療方法として、ステージごとにそれぞれどのようなものがありますか?
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
ステージI・Ⅱでは、手術あるいは放射線治療が、ステージⅢ・ⅣABでは、手術あるいは化学療法に放射線治療併用が選択されます。ステージⅣCでは薬物療法、対症療法が行われます。
頭頸部は、声を出す、食べる、呼吸に加え、におい、味覚、視覚、聴覚に関わる臓器が集中していますので、治癒を目指すと同時に機能や見かけの温存に配慮が求められます。そのため、外科治療に加え、放射線や薬物治療などの外科手術ではない治療を組み合わせることが重要と考えられています。
ステージI、Ⅱでは、病変は限局しており、口腔、上下咽頭、喉頭がんに共通して外科手術もしくは放射線治療が行われます。特に上咽頭がんでは放射線治療が有効です。口腔がんは放射線治療の効果が乏しく、外科治療が標準になります。
最近は、重粒子線治療が頭頸部癌に保険適用となっていて、転移のない手術が困難な症例(ステージⅢ、ⅣAB)で重要な選択肢になっています。
さらに、根治治療不能な局所再発(ステージⅣC)の頭頸部癌に対して、2020年にはホウ素中性子捕捉療法が、2021年には光免疫療法が世界に先駆けて保険適用となり、新しい治療として期待されています。
(参考文献)
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