高齢者の便失禁対策は何がありますか?
生活習慣を整える、薬を見直す、骨盤底筋を鍛えるなどの対策があります。外科的治療を行う場合もあります。
高齢者の便失禁では、まず原因を見極め、それにあった対策をとることが大切です。
高齢者の便失禁には、主に次のような対策があります。
睡眠・食事・排便のリズムを整える
毎朝同じ時間にトイレへ行く習慣をつけることで、自然な排便リズムを作りやすくなります。
特に排便につながる大腸の動き(大蠕動 だいぜんどう)は起床時や朝食後に活発になるため、このタイミングに排便を促すのが効果的です。
睡眠や食事の時間が不規則だと、自律神経や腸の動きも乱れ、便失禁が悪化する可能性があります。
高齢者は便意に気がつきにくいことがあるため、意識して排便リズムを整えることが大切です。
薬の見直し
薬の中には便をゆるくしてしまうものがあります。
高齢者は多くの薬を飲んでいることがあるため、薬の影響で便失禁が起きていないか、医師に相談することが大切です。
骨盤底筋訓練
年齢とともに肛門や骨盤まわりの筋肉が弱くなり、便失禁が起こりやすくなります。
骨盤底筋を鍛える体操やトレーニングで、排便をコントロールしやすくなることが期待できます。
外科的治療
便失禁に手術を行うことは少ないですが、必要に応じて以下のような治療が行われることもあります。
- 肛門括約筋形成術
- 仙骨神経刺激療法
- 人工肛門造設術
また、便失禁による衣服の汚れに対しては、便漏れパッドやおむつの使用が効果的です。
医療法人社団明世会成城内科 消化器科
重松 秀 監修
(参考文献)
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