高齢者で慢性心不全となりましたが、治りますか?
心不全は風邪などと違い治りません。調子が良くなっても自己判断でお薬を中止しするのはやめましょう。
基本的に、慢性心不全は完全に治ることはなく、徐々に進行していく病気です。
治療を行っても完治することはなく、進行を緩やかにしたり、ひどい心不全や危険な不整脈、狭心症や全身の血流障害を起こしにくくすることが治療の目標となります。
治療をしなかったり治療が不十分な場合には、心不全発症後、5年生存率(診断から5年後に生存している方の割合)は50%程度とされており、がんなどよりも予後が悪いとても恐ろしい病気です。
しかし、最近では心不全治療薬の進歩もあり、心不全の入院中死亡率は8%、1年での死亡率は7.3%、3年での死亡率は15%まで低下しているとされています(2020年4月報告)。
ただし、依然として高い死亡率で進行性の病気であるため、危険な病気であることに変わりはありません。
おだかクリニック 循環器内科 副院長
小鷹 悠二 監修
(参考文献)
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