腹圧性尿失禁に骨盤底筋トレーニングは効果的ですか?
はい。腹圧性尿失禁に骨盤底筋トレーニングは効果があります。
腹圧性尿失禁は骨盤の筋肉などの働きが弱くなることによって起こるものです。
骨盤底筋トレーニング(骨盤底筋体操)は、減量と並んで腹圧性尿失禁に対してまず行われる治療です。
具体的な骨盤底筋のトレーニング方法として代表的なのは、お腹や太ももに力を入れないようにしながら、腟の周りや肛門の前、尿道の付け根あたりの筋肉のみを収縮させる運動です。
決まった方法がないため、他にもフィットネスと同時に行う方法や呼吸を意識する方法、器具・機械を使用する方法などさまざまなバリエーションがあります。
このトレーニングは半年以上など継続して行うことで効果が実証されているため、継続することが一番重要です。1日何回やってもいいので、テレビ・ネットを見ている時や、立ち上がるタイミング、お風呂に入っている時、寝る前など、生活に取り入れて少しずつでも毎日続けるようにしましょう。
腹圧性尿失禁の原因については、詳しくは下記をご確認ください。
注意点:実際に尿を出している途中に無理に尿を止めようとすれば、どこの筋肉を鍛えるべきかわかりやすいですが、尿が出ている途中に無理に尿を止めようとすると、膀胱にかなりの負担がかかってしまい尿路感染症や過活動膀胱などほかの病気につながることがあります。そのため、骨盤底筋のトレーニングのために尿を出している途中に無理に止めることはしないようにしましょう。
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最終更新日:
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
日本泌尿器科学会.“尿が漏れる・尿失禁がある”.日本泌尿器科学会.https://www.urol.or.jp/public/symptom/04.html,(参照 2024-03-21).
日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会編. 女性下部尿路症状診療ガイドライン 第2版. リッチヒルメディカル. 2019
岡村菊夫ほか.“高齢者尿失禁ガイドライン”.国立長寿医療研究センター.https://www.ncgg.go.jp/hospital/iryokankei/documents/guidelines.pdf,(参照 2024-03-21).
Hunkyung Kim et al. The effects of multidimensional exercise treatment on community-dwelling elderly Japanese women with stress, urge, and mixed urinary incontinence: a randomized controlled trial. Int J Nurs Stud
. 2011, 48, p.1165-1172.
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