鳩胸の場合、日常生活で気をつけることはありますか？

鳩胸の変形が軽度で、すぐには治療を始めない「経過観察」を選択する場合の日常生活の注意点です。

【経過観察中のケア】

• 姿勢の改善と運動： 経過観察中の患者さんには、姿勢の矯正と胸壁の筋肉を強くする運動プログラムが一般的におすすめされます。
• 運動単独での効果： ただし、運動によって胸の見た目がよくなることはあっても、運動だけで骨や軟骨のゆがみを直接治すという証拠はありません。

【自覚症状と治療の心構え】

• 寝るときの注意： 症状として、うつ伏せで寝る際に胸の痛みを感じることがあります。痛む場合は寝る姿勢に気をつけましょう。
• 治療への動機付け： 装具（ブレース）などを使って積極的に治す場合、長期間装着するため、「快適さ」「服装」「他人からの視線（いじめ）」といった点で大変な懸念が生じます。治療を成功させるには、親の希望ではなく、患者さん本人が「治したい」と強く思っていること（モチベーション）が必須となります。