鳩胸が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか？

【鳩胸の症状と受診のタイミング】

鳩胸は、胸の前の部分（胸骨や肋軟骨）が前に突き出た状態を指します。この変形は、多くの場合、子どもの頃は軽度ですが、思春期の成長が始まると目立ってくる傾向があります。

【治療の目的と目安】

治療は、外見の改善を通じて、患者さんの心の健康や自尊心を向上させることを目的としています。そのため、受診や治療を検討する目安は主に以下の通りです。

• 心理的・社会的な苦痛：変形によりボディイメージ（自身の外見の捉え方）が著しく障害され、外見の悩みや社会的困難を感じはじめた場合
• 身体的な症状：胸の痛み（主にうつ伏せで寝ている時など）や美容上の不快感がある場合

治療の成功には、特に装具（ブレース）を使った治療の場合、患者さん自身の「治したい」という強い動機付けが必須となります。胸壁が硬くなる前にブレース治療を行うほうが有利なため、変形が気になり始めたら専門医に相談し、治療の選択肢について話し合うことが推奨されます。