足底腱膜炎と症状が似ている他の病気には何がありますか?
踵の疲労骨折や骨挫傷、成長痛、神経由来の痛み、細菌感染や関節炎、脂肪体委縮などがあります。
足底腱膜炎と似たような症状をきたす病気には以下のようなものが挙げられます。
踵(かかと)の疲労骨折や骨挫傷
ランニングなどのスポーツで長期間にわたり反復的に踵に負荷がかかった場合には疲労骨折の可能性があります。逆に一瞬でも強い力がかかった場合には、骨折までいかないまでも骨の内部が痛んでしまう骨挫傷という病気があります。ともに怪我による外傷骨折よりは痛みが少なく、歩くことはできる場合があります。
成長痛
Sever病という10歳前後の成長期の男児に起こる踵の成長痛があります。過度な運動の後に発生することが多いです。
神経由来の痛み
足周囲の神経由来の痛みとして足根管症候群が、腰神経由来の痛みとして腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症があります。ともに神経が圧迫されることによるしびれを伴うことが多い点で足底腱膜炎とは異なります。また、踵以外に足の指先や足首、腰などほかの部位にも症状が出ることがあります。
細菌感染症や関節炎による炎症
踵のまわりに腫れや赤み・熱をもった場合には、細菌感染症やリウマチのような関節炎が原因のことがあります。リウマチなどの関節炎では、ほかの関節も痛くなることが多いです。
脂肪体の委縮
高齢者では、踵を守るクッションである脂肪体が薄くなり、歩いているときの痛みが出ることがあります。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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