重症筋無力症には初期症状はありますか?
眼瞼下垂や複視などの目の症状が初期症状として多いとされています。
重症筋無力症の初期症状について解説します。
重症筋無力症とは
重症筋無力症は、神経と筋肉のつなぎ目(神経筋接合部)で筋肉側の受容体が自己抗体によって攻撃される自己免疫疾患です(難病情報センター)。体を動かすための信号がうまく伝わらなくなることで、さまざまな筋力低下の症状があらわれます。
重症筋無力症の初期症状
初期症状として最も多いのは、目に関する症状です。診療ガイドラインによると、約70%の方にまぶたが下がる「眼瞼下垂(がんけんかすい)」が、約50%の方にものが二重に見える「複視(ふくし)」が初発症状として出現するとされています(重症筋無力症診療ガイドライン2022)。症状が目の筋肉だけにとどまるタイプは「眼筋型」と呼ばれ、全体の約20%を占めます。
重症筋無力症の症状の特徴(易疲労性・日内変動)
重症筋無力症の症状には特徴的なパターンがあります。
- 易疲労性(いひろうせい):筋肉を繰り返し使うと力が入りにくくなり、休むと回復するという特徴があります
- 日内変動:午前中は比較的症状が軽く、午後から夕方にかけて悪化する傾向があります(日本神経学会)
これらの特徴から、「なまけ」や「気のせい」と誤解されることもあるため注意が必要です(日本神経学会)。
重症筋無力症が進行するとあらわれる症状
眼筋型の方の約半数は2年以内に全身型へ移行するとされています(重症筋無力症診療ガイドライン2022)。全身型になると、以下のような症状があらわれることがあります。
- 嚥下障害(えんげしょうがい):食べものや飲みものが飲み込みにくくなる
- 構音障害(こうおんしょうがい):ろれつが回りにくくなる
- 四肢の筋力低下:腕が上がりにくい、歩きにくいなどの症状
- 呼吸障害:呼吸筋が障害されると息苦しさを感じる場合があります
まぶたが下がる、ものが二重に見えるなどの症状が続く場合や、体の疲れやすさに日内変動がある場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
日本神経学会(監修). 重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン2022. 南江堂. 2022.
難病情報センター「重症筋無力症(指定難病11)」 https://www.nanbyou.or.jp/entry/120.(参照 2026-10-01).
難病情報センター「重症筋無力症(指定難病11)診断・治療指針(医療従事者向け)」 https://www.nanbyou.or.jp/entry/272.(参照 2026-10-01).
日本神経学会「重症筋無力症」 https://www.neurology-jp.org/public/disease/myasthenia_detail.html.(参照 2026-10-01).
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やよい在宅クリニック 脳神経内科
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