褥瘡(床ずれ)の重症度を評価する分類はありますか?

褥瘡の重症度を評価するために、臨床ではDESIGN-R分類、NPUAP分類、TIME理論などが用いられています。

解説

褥瘡(じょくそう)の重症度の分類法には以下のようなものがあります。

DESIGN-R分類

DESIGN-R分類は日本褥瘡学会が開発した分類法で、

  • Depth(深さ)
  • Exudate(浸出液)
  • Size(大きさ)
  • Inflammation/Infection(炎症/感染)
  • Granulation(肉芽組織)
  • Necrotic tissue(壊死組織)
  • Pocket(ポケット)

についてそれぞれ評価するものです。

NUPAP分類

NUPAP分類とは欧米で用いられる分類法で、重症度を

  • ステージⅠ(発赤を伴った損傷のない皮膚)
  • ステージⅡ(浅い開放潰瘍として現れる真皮の部分欠損)
  • DTI疑い(皮下軟部組織損傷に起因する、限局性の皮膚変色)

の3つに分類するものです。

TIME理論

TIME理論とは、

  • Tissue non-viable or deficient(活性のない組織または組織の損傷)
  • Infection or Inflammation(感染または炎症)
  • Moisture imbalance(湿潤のアンバランス)
  • Edge of wound-non advancing or undermined(創辺縁の治癒遅延またはポケット化)

についてそれぞれ評価するものです。

その他に簡便で実用的な分類として、創面の色調による分類もあります。

  • 黒色期
  • 黄色期
  • 赤色期
  • 白色期

に分類して治療方針を決定していくことも多いです。

公開日

最終更新日

大阪府済生会泉尾病院 皮膚科

野村 祐輝 監修

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(参考文献)

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