インフルエンザが治った際に、学校や職場などへの治癒証明書の提出は必要ですか?
インフルエンザの治癒証明書や陰性証明書は、厚生労働省の見解では提出不要とされています。ただし、学校や職場によって対応が異なる場合があります。
インフルエンザの治癒証明書は法律上必要か
インフルエンザが治ったあとに提出する治癒証明書や陰性証明書について、法律上の義務はありません。厚生労働省も、学校・職場のいずれにおいても、治癒証明書や陰性証明書の提出を求めることは望ましくないとしています(厚生労働省「令和6年度インフルエンザQ&A」)。
また、文部科学省からも、児童・生徒が学校に登校する際に治癒証明書や検査結果の証明書を求めないよう通知が出されています(文部科学省通知 令和5年4月28日)。
インフルエンザの出席停止期間の基準
学校に通う児童・生徒の場合、インフルエンザには学校保健安全法施行規則に基づく出席停止期間が定められています。具体的な基準は以下のとおりです。
- 発症したあと5日を経過していること
- かつ、解熱したあと2日(幼児は3日)を経過していること
この2つの条件を両方満たした時点で登校が可能になります(学校保健安全法施行規則第19条)。なお、発症した後5日の数え方は、発症日を0日目として翌日から1日目と数えます(厚生労働省「令和6年度インフルエンザQ&A」)。
インフルエンザで職場復帰するときの治癒証明書
職場についても、厚生労働省は事業者に対し、インフルエンザに感染した従業員が職場に復帰する際に、治癒証明書や陰性証明書の提出を求めないよう依頼しています(厚生労働省 事務連絡 令和4年11月4日)。これは、証明書を取得するための受診が医療機関の負担増につながることへの配慮でもあります。
ただし、職場ごとの就業規則や社内規定で独自のルールが設けられている場合もあるため、具体的な対応については勤務先に確認しておくと安心です。
インフルエンザの治癒証明書が求められるケース
法律や国の方針では提出不要とされていますが、実際には以下のようなケースで証明書の提出を求められることがあります。
- 学校独自の登校許可証明書の提出を求めている場合
- 職場の就業規則で診断書の提出が定められている場合
こうした場合は、通っている学校や勤務先の規定を、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
インフルエンザが治ったあとの注意点
インフルエンザは解熱後もウイルスの排出が続くことがあるため、出席停止期間の基準を満たすまでは自宅で療養することが大切です。体調が回復しても無理をせず、十分な休養をとりましょう。症状が長引く場合やいったん解熱したあとに再び高熱が出る場合には、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
厚生労働省『令和6年度インフルエンザQ&A』Q18・Q19・Q20 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/QA2024.html,(参照 2026-08-13).
厚生労働省 事務連絡(令和4年11月4日)「季節性インフルエンザにかかった後の療養期間の考え方等について(協力依頼)」 https://www.mhlw.go.jp/content/001008879.pdf,(参照 2026-08-13).
学校保健安全法施行規則(昭和33年文部省令第18号)第19条第2項 https://laws.e-gov.go.jp/law/333M50000080018/,(参照 2026-08-13).
文部科学省通知(5文科初第345号、令和5年4月28日)学校保健安全法施行規則の一部を改正する省令の施行について https://www.mext.go.jp/content/20230427-mxt_ope01-000004520_2.pdf,(参照 2026-08-13).
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京都大学大学院医学研究科 総合内科
田中 幸介 監修
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