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間質性肺炎・肺線維症の余命はどのくらいですか?
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
回答
病型によりさまざまですが、平均で数年以内のものもあれば、余命には影響しないものもあります。
解説
余命については、間質性肺炎のうちどのような病型(タイプ)なのか、年齢や性別、血液検査データや肺機能検査データなどにより差がかなり大きく、一概には言えません。診断時点から数年以内という場合もあれば、安定しているため余命には影響しないと思われるような場合もあります。
最も厳しいのは「特発性肺線維症」で、平均寿命は3~5年(報告による)と言われています。また、膠原病に関連する間質性肺炎のうちの一部(多発筋炎/皮膚筋炎のうち特定の自己抗体が陽性の場合)では、1年以内に急速に病気が進行し死亡する割合が3分の1に上るという報告もあります。
ただし、これらの場合でも、病気の勢いや治療が効くかどうかによって、余命には大きな個人差があります。
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(参考文献)
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間質性肺炎・肺線維症とはどのような病気ですか?
肺胞と肺胞の壁(肺胞壁)に炎症が起こったり、線維化して壁が厚くなったりすることで、体内に酸素を取り入れにくくなる病気です。
間質性肺炎と肺線維症は違う病気ですか?
間質性肺炎のうち、肺の線維化が進行したものを肺線維症と呼びます。
間質性肺炎・肺線維症の原因は何ですか?
アレルギー反応や自己免疫性、薬剤、放射線曝露などです。中には原因の特定できない間質性肺炎もありますが、遺伝・喫煙・加齢などが発症リスクとして知られています。
間質性肺炎を放置するとどうなりますか?
症状(咳や息切れ)が進行していくことが多いです。進行すると肺で十分な酸素を取り込めなくなり(呼吸不全)、酸素吸入が必要になることもあります。
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