乾癬の薬はいつまで使うのですか? ずっと使い続けなくてはいけないのですか?
乾癬は慢性疾患のため長期的な治療が基本ですが、症状が安定すれば薬を減らせる場合もあります。
乾癬は慢性的に繰り返す病気のため、治療も長期にわたることが一般的です。ここでは、乾癬の薬をいつまで使うのか、減らせる場合や治療の種類について解説します。
乾癬の治療が長期間になる理由
乾癬は、皮膚の発疹(ほっしん)がよくなったり悪くなったりを慢性的に繰り返す病気です。遺伝的な体質が関係しているため、その体質自体を変えることは難しいとされています。そのため、症状が出ないようにコントロールするには、長い期間にわたって治療を続けていくことが基本となります。
乾癬の薬を減らせる場合とは
治療を続けるなかで、発疹が完全に消える「寛解(かんかい)」という状態になることがあります。寛解は患者さんの30〜70%にみられるとされています。症状が安定した状態が続く場合には、医師と相談のうえで薬を減らしたり、飲み薬を中止して塗り薬のみに切り替えたりすることが検討されることもあります。ただし、乾癬は再発しやすい病気のため、薬の変更や中止は必ず医師と相談して決めることが大切です。
乾癬の治療法の種類と使い分け
乾癬の治療には、大きく分けて以下の4つの方法があります。
- 外用療法:塗り薬による治療です
- 内服療法:飲み薬による治療です
- 光線療法:医療用の紫外線照射機器を使った治療です
- 全身療法:生物学的製剤と呼ばれる注射薬を使う治療です
慢性の病気であることを踏まえ、治療の効果や副作用(短期的なものと長期的なもの)、患者さんの希望や薬剤費のバランスなどを考慮しながら治療法を選びます。複数の治療を組み合わせたり、時期に応じて切り替えたりすることもあります。生物学的製剤については、症状が落ち着いたあとも維持療法として長期的に継続することが基本とされています。
乾癬の症状が落ち着いたあとの過ごし方
乾癬の悪化を防ぐためには、日常生活のなかでの注意も重要です。乾癬は心血管疾患や生活習慣病との関連も指摘されており、以下のような要因は症状を悪化させることがあるとされています。
- 不規則な生活
- 食生活の乱れ
- ストレス
治療によって、長期にわたり発疹が出ない状態を維持できる患者さんもいます。治療を続けるとともに、こうした悪化要因をできるだけ避け、規則正しい生活を心がけることが大切です。症状が再び悪化したり、治療の継続について不安を感じたりしたときは、早めに皮膚科など医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 乾癬 Q11「治りますか?」https://qa.dermatol.or.jp/qa14/q11.html,(参照 2026-08-14).
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 乾癬 Q9「具体的にはどんな治療になりますか?」https://qa.dermatol.or.jp/qa14/q09.html,(参照 2026-08-14).
日本皮膚科学会乾癬分子標的薬安全性検討委員会. 乾癬における生物学的製剤の使用ガイダンス. 日皮会誌. 2022, 132, 2271-2296.
日本皮膚科学会乾癬性関節炎診療ガイドライン作成委員会.“乾癬性関節炎診療ガイドライン2019”.日本皮膚科学会.https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/PsAgl2019.pdf,(参照 2026-08-14).
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大阪府済生会泉尾病院 皮膚科
野村 祐輝 監修
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