ジスキネジアとジストニアの違いについて教えてください。
ジスキネジアの症状は、全身の不規則に繰り返す運動、ジストニアの症状は、体の硬直、痙攣が多いです。
ジスキネジアは運動の障害という意味で、広い意味では不随意運動(意図せず起きてしまう運動)全般を指します。
このため、ジストニアはジスキネジアに含まれるという捉え方もできます。狭い意味でのジスキネジアとは、主に不規則に繰り返す運動を指していると考えます。ジストニアは意図せず、筋肉が常に緊張している状態になってしまうものです。
具体的には、ジスキネジアでは、繰り返し唇をすぼめる、舌を左右に動かす、口をもぐもぐさせる、口を突き出す、歯を食いしばる、手が勝手に不規則に動く、体幹がくねくね動いてじっとしていられない、などのような不規則に繰り返す運動が症状として多いです。
一方で、ジストニアでは、姿勢異常や、体の一部もしくは全身が硬直(ぎゅーっとこわばり固まってしまう)や痙攣を起こすといった症状が多いです。
このように現れる症状に違いはあるものの、ジスキネジア、ジストニアのいずれにおいても、原因は錐体外路という脳の神経回路が障害を受けることです。
新百合ヶ丘総合病院 脳神経内科
武井 悠香子 監修
(参考文献)
水野 美邦. 神経内科ハンドブック 第5版. 医学書院. 2016
梶龍兒. 不随意運動の診かた. 臨床神経生理学. 2015, 43, p.122-141.
監修 日本神経学会. パーキンソン病診療ガイドライン2018. 医学書院. 2018
日本定位・機能神経外科学会.“パーキンソン病とは”.日本定位・機能神経外科学会.https://jssfn.org/patient/disease/parkinson.html#:~:text=%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3%E7%97%85%E3%81%AE4%E5%A4%A7%E7%97%87%E7%8A%B6&text=%E6%8C%AF%E6%88%A6%E6%89%8B%E8%B6%B3%E3%81%AB%E4%BD%95,%E5%BC%B7%E5%89%9B%E7%AD%8B%E8%82%89%E3%81%8C%E3%81%93%E3%82%8F%E3%81%B0%E3%82%8B%E3%80%82,(参照 2024-09-19).
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