「慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)」とはどのような病気ですか?
自己免疫反応の異常により全身の多くの末梢神経が十分に機能せず、2ヶ月以上にわたり進行や再発を繰り返す病気です。
ヒトの身体には自己免疫反応という、細菌・ウイルス・腫瘍(腫れ物やしこり)などの異物を排除して、自分を守るためのシステムが備わっています。しかし、自己免疫に異常が生じ、自分の正常な細胞を攻撃してしまうことがあります。
慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)は、自己免疫の異常により、全身の多くの末梢神経(脳や脊髄から出て全身に張り巡らされる細い神経)が、十分に機能しないことで、手足の運動障害や感覚障害を起こす病気です。
症状は2ヶ月以上かけてゆっくりと進行します。
性別では男性にやや多く、年齢が上がるほど罹患率は上がります。治療がよく効いても、その後も繰り返すことが多く、定期的な通院が必要となります。
現時点で、自己免疫が何らかの原因で、誤って自分を攻撃してしまう自己免疫性の機序(しくみ)だと考えられてはいますが、その原因となる抗体は見つかっておらず、また詳細な発症の機序も明らかになっていません。
公開日:
最終更新日:
新百合ヶ丘総合病院 脳神経内科
武井 悠香子 監修
(参考文献)
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慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)
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