くるぶしの腫れの原因や考えられる病気には何がありますか?
捻挫や骨折といった怪我、積み重なった負荷や加齢による変形、痛風・関節リウマチなどの関節の炎症などが原因となります。
くるぶしの腫れの原因として、以下のようなものが考えられます。
足首の怪我
打撲や捻挫
転倒などによって靱帯や軟骨、筋肉などが傷つきます。内出血が目立つ場合には骨折の可能性もあります。
骨折
内側のくるぶしは脛骨(けいこつ)、外側のくるぶしは腓骨(ひこつ)という名前の骨の一部です。足首を強く捻ると、両方の骨が骨折することも少なくありません。
腱の脱臼
外側のくるぶしの後ろを通る腓骨筋腱(ひこつきんけん)という腱が、くるぶしを乗り越えて前に移動する(=脱臼)怪我です。
繰り返しかかる足首への負担や加齢による変形
変形性足関節症
足首の骨の軟骨がすり減ることで、くるぶしの腫れや歩いた際の痛みが起こります。女性に多く、内側のくるぶしに起こりやすいとされます。加齢のほか、過去の大きな怪我や細菌感染症などが原因となる場合があります。
扁平足
つちふまずが無くなる病気です。大人の場合では内側のくるぶしのまわりの痛みや腫れが先に見られる場合が多いです。つちふまずを支えるための腱である後脛骨筋が、内側のくるぶしのまわりで傷つく(=後脛骨筋機能不全といいます)ため、症状が起こります。
関節の炎症
痛風
関節に尿酸の結晶ができることで激しい痛みを引き起こす病気です。親指の付け根で起こるものが有名ですが、足首でも痛みや腫れを起こす場合があります。
関節リウマチ
手や足のさまざまな関節で腫れや変形を起こします。足では、親指が変形して外反母趾(がいはんぼし)となったり、足首が変形して腫れたり扁平足となったりします。
細菌感染症
足は擦り傷や打撲などの怪我をしやすい場所です。そこから細菌がはいり、足首の皮膚や関節のまわりに炎症を起こして腫れや熱をもつ場合があります。
滑液包炎(かつえきほうえん)
くるぶしにある滑液包という袋のような構造が、外からの刺激によって炎症を起こす病気です。通常痛みはほとんどなく、腫れのみが見られます。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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