足首の内側(くるぶし)が腫れている場合、どのような病気が考えられますか?

骨折や捻挫、後脛骨筋の病気、変形性足関節症が考えられます。

解説

内側のくるぶしが腫れている場合、いくつかの病気の可能性があります。

捻挫や骨折などの怪我

スポーツや仕事で足首を捻った、高いところから落ちたなどがあれば捻挫や骨折の可能性があります。この場合、外側のくるぶしの怪我を同時に起こすことも少なくありません。

後脛骨筋(こうけいこつきん)腱炎や後脛骨筋機能不全

後脛骨筋はつちふまずのアーチ構造を支えるために重要な筋肉で、内側のくるぶしのすぐ後ろで骨とつながっています。骨とつながる部分を後脛骨筋腱とよびます。
スポーツなどによる繰り返しの刺激や長時間の立ち仕事が原因で腱が炎症を起こしてしまったものを「後脛骨筋腱炎」、炎症が続いて腱が切れてしまったものを「後脛骨筋機能不全」と呼びます。
後脛骨筋はアクセルを踏むような足の動きにも関わっているため、つま先立ちや階段の昇り降りで痛みを強く感じる場合が多いです。また、アーチを支えられなくなることでつちふまずがなくなる「扁平足」を引き起こします。

変形性足関節症

過去に足首の骨折や細菌感染症をおこしたことがある方では、足首の軟骨(骨と骨の衝突や摩擦を防ぎ、関節の動きを滑らかにしている組織)がすり減ってしまった変形性足関節症の可能性があります。女性に多く、内側のくるぶしの腫れや痛みがでやすいという特徴があります。

これらの病気の可能性がある場合には、整形外科を受診しましょう。

公開日

最終更新日

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘 監修

(参考文献)

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