くるぶしの腫れの治療や予防方法には何がありますか?

腫れの原因によって治療や予防方法が異なります。原因がはっきりしない場合には、まずは病院を受診しましょう。

解説

くるぶしの腫れの治療方法は原因によってさまざまです。
原因がはっきりしない場合には、まずは病院を受診して診断をうけましょう。

打撲や捻挫、骨折などの怪我の場合

スポーツや仕事で足を捻った、高い所から落下した後から症状が始まった場合には、怪我が原因と考えられます。
まずは安静にできるところへ移動して、氷や保冷剤で患部を冷やしながら軽く圧迫して応急処置を行います。歩けないような強い痛みがある場合や、腫れが強いには早めに整形外科を受診して診断をはっきりさせましょう。骨折や捻挫の程度によっては、ギプスなどを使った固定や松葉杖歩行が治療に必要となります。

繰り返しかかる足首への負担や加齢が原因の場合

長時間の立ち仕事や歩行、スポーツでの足の酷使、肥満などにより足首に負担がかかり続けることで、足首の軟骨(骨と骨の衝突や摩擦を防ぎ、関節の動きを滑らかにしている組織)がすり減ったり、つちふまずのアーチ構造が保てなくなったりします。足首の軟骨がすりへった状態を「変形性足関節症」、つちふまずがなくなった状態を「扁平足」と呼びます。なお、関節リウマチや過去の骨折・細菌感染症などが原因となってこれらの変形が起こってしまうこともあります。
治療には、足底板(靴のインソール)や装具の使用やストレッチなどの運動療法があります。痛みを和らげるために痛み止めの飲み薬や湿布を使用する場合もあります。歩くのが難しいほど痛みが強い場合には、手術が検討されることもあります。
また、足首への負担を減らすことで、変形や痛みの進行を遅らせることができる場合があります。足首に長時間大きな負担がかかることを避ける、痛みが出にくい靴を履く、足首のサポーターを利用するなどが考えられます。

関節の炎症が原因の場合

痛風

足首や足の指に、腫れや強い痛みが急に出現した場合には痛風の可能性があります。
安静にして痛み止めを飲むことで症状が楽になることが多いです。また、このような痛みは水分不足の時や暴飲暴食の後に出ることが多いため、熱い日の水分不足やカロリー・アルコールの取りすぎに気をつけることが予防になります。尿酸値が高い方や痛風治療中の方は特に気をつけましょう。

関節リウマチ

足や手の関節の腫れの原因には関節リウマチがあります。くるぶしが腫れ始めたことで気が付くこともあります。まずは診断をはっきりさせることが重要です。通常は専用の薬による治療が行われます。

細菌感染症

足首が赤く腫れて熱をもっている場合、細菌感染症が考えられます。
主には抗菌薬で治療しますが、場合によっては皮膚を切開したりして膿を出すこともあります。

公開日

最終更新日

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘 監修

(参考文献)

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