十二指腸乳頭部癌の各ステージまたは再発がんでは、それぞれどのような治療法がありますか?
大まかに分けて、内視鏡治療、外科手術、抗がん剤治療があります。
十二指腸乳頭部癌の治療は、進行の度合いによっていくつかの種類の治療が存在します。
ステージI(早期)
早期であるステージIの十二指腸乳頭部癌では、内視鏡での治療があります。内視鏡治療になるのは病変が十二指腸乳頭部の表面にとどまっていて、胆管や膵管に深く進展している場合には行うことができません。
内視鏡治療は十二指腸乳頭部そのものを、内視鏡を用いて切り取る処置です。病変の周囲のみを切除するので成功した場合の体の負担は少ない一方で、消化管穿孔や出血、膵炎といった重篤な合併症が起こる可能性もあります。
ステージII以上で遠隔転移が無い場合
それよりも進んだステージで遠隔転移の無い場合、外科手術の治療を行います。手術は十二指腸だけではなく隣接する膵臓の一部、胆管を切除する必要があります。
切除の範囲が広いため体の負担も大きく、体が手術に耐えることができるか、全身の検査を行って評価する必要があります。
遠隔転移がある場合や体力的に手術治療が難しい場合
遠隔転移がある場合や体力的に手術治療が難しい場合、抗がん剤治療を行います。原則的には通院しながら点滴の治療を続けます。抗がん剤の副作用もあるため、治療することのメリットとデメリットを適宜評価する必要があります。
なお、再発した場合も基本的な考え方は同様で、遠隔転移が無ければ内視鏡治療や外科手術を検討し、遠隔転移を伴って再発した場合や手術の難しい場合には抗がん剤治療行います。
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最終更新日:
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
(参考文献)
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