喘息に効果のある市販薬はありますか?

喘息の一時的な症状緩和に市販薬が使えることがありますが、治療の基本は医師が処方する吸入薬です。

喘息の症状をやわらげる市販薬はいくつかありますが、病気そのものを根本から治療するためには、医療機関で処方される吸入薬が欠かせません。ここでは、喘息における市販薬の位置づけや使用時の注意点について解説します。

喘息の治療の基本は吸入薬

喘息は、気道(空気の通り道)に慢性的な炎症が起きている病気です。
治療の基本は、吸入ステロイド薬を中心とした「長期管理薬(コントローラー)」で気道の炎症を日頃から抑えることにあります(参考:喘息予防・管理ガイドライン2024)。一方、発作時に気管支を広げる薬(リリーバー)は即効性がありますが、気道の炎症そのものを抑える作用はありません。
これらの吸入薬はいずれも医療用医薬品であり、市販はされていません。 症状がないときでも、医師の指示通りに長期管理薬を続けることが重要です。

喘息に使える市販薬の種類

薬局で購入できる市販薬の中には、気管支を広げる成分、抗アレルギー成分、漢方薬などが含まれており、一時的な症状の緩和に用いられることがあります。
しかし、これらの市販薬は気道の炎症を十分に抑える効果はありません。そのため、市販薬だけで喘息をコントロールし続けることは極めて困難です。あくまで医師による治療の補助的な位置づけと考えましょう。

喘息の市販薬を使うときの注意点

喘息の診断を受けている方、あるいは疑いがある方が市販薬を使う際、特に注意すべきなのが解熱鎮痛薬(痛み止め・風邪薬)です。
ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」と呼ばれる成分は、一部の喘息患者さんに「アスピリン喘息」という激しい発作を引き起こすおそれがあります。
飲み薬だけでなく、湿布や塗り薬でも症状が誘発されることがあるため注意が必要です。市販薬を使用する前には、必ず医師や薬剤師にご相談ください。

喘息の症状が続くときは早めの受診を

市販薬で一時的に楽になっても、気道の炎症が進行している可能性があります。息苦しさが繰り返す場合や、市販薬の効果が感じられない場合は、放置せず早めに呼吸器内科などの医療機関への相談をご検討ください。

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京都大学iPS細胞研究所 呼吸器内科

山形 昂 監修

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