肺気腫(COPD)と間質性肺炎の違いは何ですか?
肺気腫(COPD)は気管支が狭くなり肺胞が壊れた状態を指すのに対し、間質性肺炎は肺胞壁が炎症や線維化で分厚く硬くなった状態を指します。
COPDとは主に煙草の煙による肺の炎症で、気管支が狭くなって息を吐きにくくなった状態を指します。肺胞壁(肺胞同士を隔てる壁)が破壊されて肺胞腔が拡大した部分を肺気腫と呼び、COPDでよく認めます。COPDの特徴としては、肺胞構造が破壊されることで息切れが生じ、湿性咳嗽(しっせいがいそう、痰のからんだ咳)が多く出ることが挙げられます。
一方で、間質性肺炎では、肺胞壁に炎症が起こることで線維が沈着し、肺胞壁が分厚くなります。特徴は、①肺が硬く膨らみにくくなることによって息切れを生じやすくなること、②痰の出ない乾性咳嗽(かんせいがいそう)が多く出ることです。
肺気腫と間質性肺炎は合併するケースもあり、これは「気腫合併肺線維症」と呼ばれます。特に重喫煙者で多く、進行すると肺がんや肺高血圧症といった重篤な合併症を認めるため注意が必要です。
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最終更新日:
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
(参考文献)
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