肛門がん

肛門から直腸へつながる約3～5cmの肛門管と呼ばれる部分、および肛門周囲にできるがんのことです。

肛門がんの患者さんにおける5年生存率は、ステージ1～3では60～80%程度、ステージ4では25%程度です。

肛門がんについては、60歳代をピークとして50～70歳代の発症が多いと言われています。

腺がんと扁平上皮がんで原因は異なります。腺がんは肉の摂取など、扁平上皮がんはウイルス感染などが原因となります。

主に肛門部の痛みや違和感、肛門の腫瘤、出血などの症状が見らます。

初期症状としては、肛門からの出血、排便時の不快感や痛み、肛門に腫瘤を触れるといった症状があります。

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

お尻のしこりは必ずしもがんとは限りません。痔など他の病気の可能性もあるため、気になる場合は病院を受診しましょう。

肛門がんでは、肛門の持続的な痛みや排便時に発症・増強する痛みが起こります。

腺がんの場合は外科的切除、扁平上皮がんの場合は化学放射線療法が治療の主体となります。

HIVやHPVの感染が原因となるため、その予防が大切です。また、断酒や禁煙、食事や運動でリスクを減らすこともできます。

肛門がんを疑った場合には、消化器科や肛門科を受診しましょう。

肛門がんと痔を見分ける上では、腫瘤の硬さや脱出の有無がポイントになります。

放射線治療や手術と併用して、全身に効くタイプの抗がん剤を複数種類使うことが多いです。そのため、抗がん剤による副作用が起こることがあります。

薬を変更する、もしくは治療方針を見直すことで治療を継続します。