自閉症スペクトラム障害

対人関係の困難さや、強いこだわりなどを特徴とする生まれつきの脳機能の発達の偏りです。

現在では「自閉症」も「自閉症スペクトラム障害」というひとつの大きな枠組みの中に含まれます。

多くの遺伝的な要因が複雑に関与して起こる、生まれつきの脳機能の障害と考えられています。

「発達障害」という大きな分類の中に「自閉症スペクトラム障害」が含まれる、という関係です。

対人関係の困難さ、コミュニケーションの苦手さ、限定された興味や反復的な行動が主な症状です。

乳幼児期から、視線が合いにくい、あやしても笑わない、指さしをしないなどの兆候が見られます。

程度は軽いものの、対人関係の苦手さやこだわりの強さから生きづらさを感じます。

診断には専門家の詳しい問診が必要ですが、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えることでセルフチェックもできます。

障害自体を治す治療はなく、個々の特性に応じた療育や環境調整で困難さを軽減します。

急な予定変更を避け、見通しを立てて伝え、本人が安心できる物理的・心理的環境を整えることが大切です。

子どもの場合は児童精神科や小児神経科、大人の場合は精神科が専門となります。

本人や家族が日常生活や社会生活での困難さを感じ、専門的な助言や支援が必要だと感じた時です。