高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High: tumor mutation burden-high)は、固形がんと関係ありますか?
TMBが多い固形がんでは、免疫チェックポイント阻害薬という種類の薬剤の効果が期待できます。
TMB-High固形がん(TMBが高い固形がん)には、以下のようながんがあります。
- 皮膚悪性腫瘍
- 悪性黒色腫
- 肺扁平上皮がん
- 肺腺がん
など
TMB-High固形がんは、いくつかのがん種で予後(病気や治療の経過・結末についての見通し)が悪いと知られています。
また、遺伝子変異がある場合、その遺伝子をもとにして正常とは異なる配列のタンパク質が作られます。この変異タンパク質は、免疫細胞により異物と認識されるため、変異タンパク質を持つ細胞は、免疫細胞からの攻撃を受けやすくなります。
つまり、TMBが高いがん細胞ほど、免疫細胞により攻撃される可能性が高まると考えられます。
このため、TMB-High固形がんでは、免疫チェックポイント阻害薬という薬剤による治療効果が高いです。よって、免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにTMBを測定することが勧められています。
公開日:
最終更新日:
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
(参考文献)
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