イリノテカン塩酸塩水和物(カンプトⓇ)の作用機序について教えてください。
この薬は、体内で活性体に変わり、がん細胞の増殖に必要なDNAの合成を阻害することでがんを攻撃します。
イリノテカン塩酸塩水和物は、カンプトテシンという植物由来の物質から作られた抗がん剤です。 この薬は、そのままでは効果を発揮せず、体の中に入ってから「カルボキシルエステラーゼ」という酵素の働きによって、「SN-38」という活性のある物質に変わります。このような、体内で活性を持つ形に変わる薬を「プロドラッグ」と呼びます。
SN-38は、「Ⅰ型DNAトポイソメラーゼ」という酵素の働きを妨げます。この酵素は、がん細胞が分裂して増えるために必要なDNA(遺伝情報)のコピーに関わっています。この酵素の働きを阻害することで、がん細胞のDNA合成を止めて、がん細胞が増えるのを抑えると考えられています。 がん細胞の増殖サイクルの中でも、特にDNAが合成される「S期」に作用しやすいという特徴があります。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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