長引くめまいと首・背中の痛み、PPPDの可能性について相談させてください。
50代・女性のご相談
新型コロナウイルス感染症の疑いがあると言われ、発熱や咳でしばらく寝込んでいました。
その後、船に揺られているような目まいが続いており、下を向くと特に強く感じます。忙しいと混乱し、記憶力が低下することもあります。内科や耳鼻咽喉科、脳神経外科、心療内科、目まい専門クリニックで検査を受けましたが、原因は不明です。
動くと目まいが悪化し、座っていると後ろに引っ張られるような感覚があります。首や背中の痛みも強く、ストレートネックのためリハビリを受けています。頭痛や痛みが強いときには、痛み止めなどを服用しています。ネットで調べたところ、PPPDという症状に近い気がします。
現在、療養休暇中で、新しい職場に異動するため早く治したいです。アレルギーがあるため、薬の選択には注意が必要です。再診するべきか悩んでいます。アドバイスをいただけると助かります。
ご相談いただきありがとうございます。長い間、船に乗っているようなめまいに悩まされているとのこと、本当に大変ですね。年末年始に発熱や咳があった際に、コロナウイルス感染症の可能性を指摘されたと伺いました。その後、いくつかの診療科を受診し、MRIなどの検査を受けても原因がわからないというのは、不安なお気持ち、よくわかります。
いただいた情報をもとに、以下の点に注目しています。
- コロナウイルス感染症の影響:コロナの後遺症として、めまいや疲れやすさ、集中力の低下などが報告されています。
- めまいが長期間続いていること:通常、めまいは数日から数週間で良くなることが多いですが、3ヶ月以上続く場合は、他の原因があるかもしれません。
- 首や背中の痛み:首や背中の痛みがめまいの原因になることがあります。特に、ストレートネックがあると、首の筋肉や神経が圧迫されてめまいを引き起こすことがあります。
- 持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD):これは比較的新しい概念で、慢性的にめまいやふらつきが続く病気です。
【考えられる原因】
- コロナ後遺症:コロナの後遺症として、めまいが続くことがあります。
- 良性発作性頭位めまい症:頭を動かしたときにめまいが起こることがあります。
- メニエール病:めまいや耳鳴り、難聴が繰り返し起こる病気です。
- 前庭神経炎:内耳の神経に炎症が起こり、めまいが生じます。
- 頸性めまい:首の筋肉や関節の問題が原因でめまいが起こることがあります。
- 自律神経の乱れ:ストレスや疲労で自律神経が乱れ、めまいが起こることがあります。
- 薬の副作用:服用中の薬がめまいを引き起こすことがあります。
【次のステップ】
- めまい専門クリニックの再診:現在の症状や薬の効果を詳しく医師に伝え、PPPDの可能性も含めて相談してみましょう。必要に応じて、抗うつ薬や他の治療法を検討してもらえます。
- 他の医療機関の受診:現在の診察に不安がある場合は、他の医療機関でセカンドオピニオンを求めるのも良いかもしれません。
【日常でできる対処法】
- 十分な休息:疲れやストレスはめまいを悪化させるので、しっかり休みましょう。
- 睡眠環境の改善:良い睡眠をとるために、寝室の環境を整えましょう。
- ストレス軽減:リラックスできる時間を作り、趣味を楽しむなどしてみてください。
- 水分補給:脱水症状を防ぐために、こまめに水分をとりましょう。
- カフェインやアルコールの制限:これらはめまいを悪化させることがあるので、控えめにしましょう。
【まとめ】
めまいが長引く場合は、コロナ後遺症やPPPD、その他の病気が考えられます。専門のクリニックや他の医療機関での診察を受け、原因を特定し、適切な治療を受けることが大切です。また、日常生活での対処法も試してみてください。どうぞお大事になさってくださいね。
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