レビー小体型認知症の可能性と今後の診療科選択について教えてください。
60代・女性のご相談
ご相談いただきありがとうございます。ご家族のことで心配されているお気持ち、お察しいたします。幻覚や妄想の症状が見られるとのことで、レビー小体型認知症の可能性について不安を感じていらっしゃるのですね。
これまでの検査結果や医師の診断について詳しく教えていただき、ありがとうございます。2ヶ月半ほど前から幻覚や妄想が始まり、脳波やMRI、血流検査では異常が見つからなかったとのことですね。心筋MIBG検査では少し数値が低かったということですが、精神科では一度統合失調症と診断されたこともあるようですね。現在は症状が落ち着いていて、うつ病の薬を服用されているとのこと、少し安心しました。
【レビー小体型認知症について】
レビー小体型認知症は、認知症の一つで、アルツハイマー型に次いで多く見られる病気です。主な症状としては、物忘れや判断力の低下、手足の震えや動作が遅くなること、幻視、睡眠の問題、便秘や立ちくらみなどがあります。ただ、これらの症状がすべて出るわけではなく、個人差があります。ご家族の方の幻覚や妄想は、この病気の初期症状として現れることもあります。心筋MIBG検査での数値が低いことも、レビー小体型認知症の可能性を示す一つの手がかりですが、これだけで確定することは難しいです。認知症やパーキンソン症状、自律神経の問題がまだ出ていない場合、統合失調症の可能性も考えられます。
【今後の対応について】
1. 専門医の受診
レビー小体型認知症の診断には専門的な知識が必要です。脳神経内科の専門医を受診し、詳しい診察や検査を受けることをお勧めします。診察では、症状の経過や日常生活の様子を詳しく確認し、必要に応じて画像検査を行うこともあります。
2. 薬物療法
レビー小体型認知症には、認知症治療薬やパーキンソン症状を改善する薬が使われます。薬は症状の進行を遅らせる効果が期待できますが、副作用にも注意が必要です。
3. 非薬物療法
薬だけでなく、リハビリや生活環境の調整も大切です。リハビリは認知機能や運動機能の維持を目的に行われ、生活環境の調整は安全な生活を送るために重要です。
4. 精神科との連携
精神症状が強い場合は、精神科との連携も必要です。抗精神病薬の使用には慎重さが求められます。
【まとめ】
ご家族の症状はレビー小体型認知症の可能性を示唆していますが、確定診断には専門医の診察が必要です。薬物療法だけでなく、非薬物療法や精神科との連携も重要です。お近くの専門医を探す際には、インターネットなどを活用してみてください。どうぞお大事になさってください。何かお手伝いできることがあれば、いつでもご相談くださいね。
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