シェーグレン症候群と歯周病の関係について教えてください。
70代・女性のご相談
ご相談いただきありがとうございます。関節リウマチや双極性障害の治療を受けながら、シェーグレン症候群の疑いがあり、特にドライマウスやそれに伴う歯周病の悪化でお悩みとのことですね。とてもお辛い状況だと思います。歯科の先生にうまく状況が伝わらないと感じていらっしゃるのですね。少しでもお力になれればと思います。
【医師の意見・相談への回答】
「歯周病とシェーグレン症候群は関係ありますよね」というご質問ですが、おっしゃる通り、深い関係があります。シェーグレン症候群は、免疫が涙腺や唾液腺を攻撃してしまう病気です。唾液が減ると、口の中をきれいに保つ力が弱まり、虫歯や歯周病が進みやすくなります。歯茎の後退や歯根の露出、酸っぱい液が出るなどの症状は、歯周病が進行しているサインかもしれません。
【今後のアクションについて】
お悩みの解決に向けて、以下のステップをお勧めします。
1. リウマチ科医への相談と連携
- 現在の症状について、リウマチ科の先生に詳しくお話しください。シェーグレン症候群の診断に必要な検査を受けることが大切です。診断がつけば、歯科医への説明もしやすくなります。
- 歯科医宛てに「診療情報提供書」を作成してもらうと、歯科医との連携がスムーズになります。
2. 歯科医との連携強化
- リウマチ科医からの情報提供書を持参し、再度歯科を受診してください。シェーグレン症候群とドライマウスが歯周病に影響していることを伝え、専門的なケアをお願いしましょう。
- 唾液分泌を促す薬や人工唾液、口腔保湿ジェルの使用についても相談してみてください。
3. ご自身でできる対策
- 口腔ケアの徹底:毎食後と就寝前に丁寧に歯磨きをし、歯間ブラシやデンタルフロスを使いましょう。
- 唾液分泌の促進:よく噛んで食べることや、シュガーレスガムを噛むことが効果的です。
- 口腔内の保湿:こまめに水分を摂り、夜間は口腔保湿ジェルやスプレーを使うと良いでしょう。
4. その他の症状について
目の痒みや咳、足のむくみについても、リウマチ科の先生に相談してください。必要に応じて、眼科や他の専門科への紹介を検討してもらいましょう。
【まとめ】
シェーグレン症候群とドライマウスは、歯周病を悪化させる要因です。この点を歯科医に理解してもらうために、まずはリウマチ科の先生に相談し、診療情報提供書を作成してもらうことが重要です。ご自身での丁寧な口腔ケアと保湿を続け、定期的に歯科を受診することが、歯周病の進行を防ぐ鍵となります。目の痒みやその他の症状についても、リウマチ科の先生に伝え、必要な対応をとってもらいましょう。
お一人で悩まず、医療者と連携しながら、少しでも快適な生活が送れるよう一緒に考えていきましょう。どうぞお大事になさってください。
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