シェーグレン症候群
著名なタレントがこの病気であることを告白したことでも知られる指定難病の「シェーグレン症候群」。患者の約94%が女性といわれ、涙腺や唾液腺に炎症が表れるのが特徴です。口や目の乾きや関節の痛み、発疹などの症状があれば、内科、眼科、皮膚科、耳鼻科、歯科、口腔外科などを受診しましょう。
手稲渓仁会病院 総合内科 アレルギー・膠原病内科 医長
中村 海人 監修
おすすめのQ&A
もっと見る病気について
免疫のバランスが崩れることで唾液腺や涙腺などの臓器に炎症が起こる、膠原病(こうげんびょう)の一種です。
中高年の女性に多いです。子供や高齢者も発症することがあります。
稀ではありますが、口や目以外にも異常が起きて、生命が危険にさらされる可能性があります。
約2000人に1人くらいの割合で発症します。比較的珍しい病気と言えます。
シェーグレン症候群の発症が寿命に影響することは少ないです。
シェーグレン症候群は治る病気ではなく、寛解という活動性を抑えた状態にすることが目標です。
口腔乾燥に伴う口腔カンジダのほかに、腺外症状として腎臓、肺、末梢神経などが障害されることがあります。
次のような症状がある場合は、医師と相談することをおすすめします。
疲れやすさは神経における炎症と、心理・生活習慣などのさまざまな要因が関与する症状です。
ストレスはシェーグレン症候群の疲れやすさや痛みの症状にも重要な役割を果たしています。
シェーグレン症候群は日本で指定難病となっています。
症状について
ドライマウス(口腔乾燥)やドライアイをはじめ、関節や皮膚、肺、心臓など全身に症状が生じます。
口の乾きから口内炎や虫歯ができやすくなったり、目の乾きから目の痛みや疲れやすさを感じるようになったりします。
典型的な症状であるドライアイやドライマウスは、加齢や薬の副作用などでも起こります。また、免疫が関与する他の病気とも症状が似ています。
口の中の乾燥により、舌がひび割れるなどの特徴が見られることがあります。
シェーグレン症候群の症状が陰部に現れ、陰部の乾燥や性交痛などが生じることはあります。
口腔内の乾燥の改善や唾液を分泌させる刺激を与えることが重要です。鎮痛薬を使用することも方法です。
耳下腺に対して自己の免疫が誤って炎症を起こしてしまうことが原因です。
シェーグレン症候群患者さんにおける症状緩和には、対症療法、生活上の工夫、薬物療法が中心になります。
受診について
診断について
検査について
治療について
必要に応じて薬を使いつつ、症状をコントロールしていきます。
薬などを使って唾液の分泌を促します。口の中を清潔に保つことも大切です。
目薬で目の乾燥を和らげます。涙点プラグの使用や、涙点を閉じる手術が検討されることもあります。
完全な治療法は残念ながらまだありませんが、症状を和らげる方法は数多くあります。
口の中の清潔を保つように心がけ、肉体的・身体的ストレスが蓄積しないような生活を送りましょう。
手続きや支援について
薬について
(参考文献)
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです