子宮頸部異形成CIN3の治療法選択に悩んでいます。摘出と円錐切除のどちらが良いか教えてください。
50代・女性のご相談
ご相談いただき、ありがとうございます。子宮頸部異形成(CIN3)と診断され、手術の選択でお悩みのことと思います。高血圧や糖尿病の持病がある中で、手術後の体調変化や膀胱炎、カンジダの再発、腸や膀胱、尿道のトラブルなども心配されているのですね。
それぞれの治療法について、わかりやすくご説明しますね。
子宮頸部円錐切除術
この手術は、子宮頸部の一部を円錐状に切り取る方法です。多くの場合、これで病気が治ることが期待できます。手術自体は比較的小さく、術後の出血以外の大きな合併症は少ないため、一般的には最初に選ばれることが多いです。手術後の検査結果によっては、追加で子宮摘出が必要になることもありますが、CIN3の場合はその可能性は低いです。
子宮摘出術
こちらは子宮を取り除く手術です。子宮頸部異形成を治すためには大きな手術ですが、生理に関する悩みがある場合には、それも解消されるメリットがあります。また、将来的に子宮体癌になるリスクもなくなります。
手術方法にはいくつかありますが、円錐切除術に比べると体への負担は大きくなります。合併症のリスクも少し高くなりますが、頻度はそれほど多くありません。特に、高血圧や糖尿病がある場合は、出血や感染のリスクが少し上がることがあります。
「腸の下垂、膀胱炎、尿道のトラブル」などの後遺症はあまり多くはありませんが、可能性はゼロではありません。
卵巣については、将来の卵巣癌の予防のために同時に切除することもありますが、急な女性ホルモンの減少で更年期のような症状や骨が弱くなるリスクがあるため、医師とよく相談してください。ホルモンは薬で補うこともできます。
どちらの手術を選ぶべきか
子宮頸部異形成の治療だけを考えると、円錐切除術が一般的です。ただし、子宮摘出術の方がメリットが大きい場合もあります。内科医と産婦人科医で意見が異なり、不安に感じていると思いますが、最終的には手術を担当する産婦人科医としっかり話し合い、納得できるまで相談することをお勧めします。
【今後の対応】
以下の方法を考えてみてください。
1. 現在の担当医に質問する
不安や疑問があれば、担当医に率直に質問してみましょう。質問をメモしておくとスムーズです。
2. セカンドオピニオンを受ける
他の医療機関で別の医師の意見を聞くことで、治療方針を再検討することができます。
【まとめ】
子宮頸部異形成(CIN3)と診断された場合、通常は円錐切除術が選ばれることが多いですが、生理に関する問題などがある場合は子宮摘出術も考慮されます。高血圧や糖尿病などの持病もあるため、それぞれの手術のメリットとデメリットをよく理解し、納得するまで相談されることをお勧めします。どうぞお大事になさってください。
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