前立腺がん再発・転移後の余命と治療法について教えてください。
60代・男性のご相談
この度は、私たちを信頼してご相談いただき、心より感謝申し上げます。以下に、前立腺がんの再発や転移がある方への治療について、わかりやすくお伝えしますね。
いただいた情報から、次のように考えられます。
- 前立腺がんと診断され、手術や放射線治療を受けられたこと
- その後、再発や転移が確認されたこと
- その際に抗がん剤治療を受けられたこと
1. 選べる治療法
<ホルモン治療>
これまでの治療にホルモン治療が含まれていないようですので、簡単にご説明しますね。ホルモン治療には、アンドロゲンを抑える薬と、第二世代の抗アンドロゲン薬があります。これらの薬は、転移の有無や血液検査の結果によって選ばれますので、詳しくは担当の先生にご相談ください。
<抗がん剤>
最近受けられた抗がん剤が初めての薬物治療だった場合、それは「ドセタキセル」という薬だったかもしれません。次の選択肢として「カバジタキセル」があります。この薬は、ドセタキセルが効かなくなった場合に使われることが多いです。
<骨転移に対する治療>
もし転移が骨にある場合は、「ラジウム223」という注射薬が使えることがあります。
<遺伝子異常に対する治療>
転移がある場合、BRCA1/2遺伝子の変異を調べることが推奨されます。もし変異が見つかれば、特定の薬で治療することが可能です。また、マイクロサテライト不安定性という検査で陽性の場合、免疫療法の薬が使えることもあります。
2. 余命について
がんの平均的な生存率は、国立がん研究センターのサイトで確認できます。ただし、これはあくまで参考データですので、個人差があります。診断時のステージがわかれば、より具体的な情報が得られるかもしれません。
3. 痛みの緩和方法
痛みを和らげるために、オピオイドという薬が使われます。よく使われるのは、モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルです。それぞれに副作用がありますが、必要に応じて他の薬と組み合わせて使います。
少しでもお役に立てれば幸いです。医療用語が多くて不安になることもあるかもしれませんが、何かご不明な点があれば、どうぞお気軽にお知らせくださいね。あなたの力になれるよう、いつでもお待ちしています。
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