異型狭心症の進行と治療、余命について教えてください。
40代・女性のご相談
ご相談ありがとうございます。10年前より胸の締め付けられるような症状があり、最近症状が変化したとのこと、ご不安かと思います。
冠攣縮性狭心症かどうかについて
まず、「冠攣縮性狭心症かどうか」ですが、これは心臓カテーテル検査という検査を行わないと診断がつきません。
特に、カテーテルを通じて、心臓の血管に攣縮(血管がけいれんし細くなること)を誘発する薬をいれて反応をみる、「アセチルコリン負荷試験」などの検査を行う必要があります。
こちらの負荷試験では、攣縮性狭心症でなければ特に反応はなく、反応がある場合には、血管を拡げる薬などでしっかり治療して検査を終えます。
ニトログリセリンの使用が狭心症の症状緩和としては一般的ですが、狭心症でない胸の痛み(食道からくる痛みなど)にも効果的なことがあり、仮にニトログリセリンが効いても狭心症とは確定できません。
また、狭心症以外にも胸の痛みを引き起こす原因として食道、肺、時にストレスなどが考えられます。ただし、ニトログリセリンの処方がされるほどで、頻度が増えている、ということであれば一度しっかりカテーテルなどの検査を行うことが勧められます。
手術や余命について
もし冠攣縮性狭心症である場合、基本的には、Ca拮抗薬などの心臓の血管を拡げる薬を使うことが効果的です。症状の頻度に合わせて、飲み薬を調整することになり、特に手術をする病気ではありません。
また、心筋梗塞になってしまうなどよほど重症でなければ、基本的には寿命への影響は大きくありません。
生活上の注意点
お酒はごくたまに、タバコも吸わないとのこと、素晴らしいですね。
その他、生活習慣として、特に攣縮性狭心症を意識して行うことはあまりないのですが、以下のような一般的なことを見直す余地があります。
- バランスのよい食事を心がける
- 適度な運動を続ける
- ストレスをため込まない
- 十分な睡眠をとる
まとめ
冠攣縮性狭心症かどうかは、お薬を使ったカテーテル検査を行わないとしっかり診断はできません。
普段カテーテルの検査を多く行っている医療機関を受診・かかりつけの先生から紹介を検討してもらうなどが勧められます。
公開日:
相談日:
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ