非結核性抗酸菌症で在宅酸素療法を検討中。リスクと導入の是非について教えてください。
80代・女性のご相談
最近、咳が出ることが気になっています。10年ほど前に呼吸内科で非結核性抗酸菌症と診断され、体重減少や咳、痰の症状がありました。
薬を処方してもらいながら、月に一度の受診を続けてきましたが、最近になって息苦しさが増し、パルスオキシメーターで安静時でも酸素飽和度が90を下回るようになってしまいました。少し動くだけでも非常に苦しく、1日の大半を横になって過ごしています。
以前は、動作時に酸素飽和度が87程度になるものの、安静時には90〜93ほどあったため、医師からはCO2ナルコーシスの懸念から在宅酸素療法は導入できないと言われていました。しかし、最近の数値の悪化を受けて、在宅酸素療法を強く希望したほうがよいのか迷っています。
在宅酸素療法に関するリスクについても知りたいです。一般的な見解で構いませんので、アドバイスをいただけると大変助かります。どうぞよろしくお願いいたします。
在宅酸素療法についてのご相談ですね。非結核性抗酸菌症と長い間向き合ってこられたとのこと、本当にお疲れさまです。最近は、安静にしていても酸素の数値が90を下回り、少し動くだけでも息苦しさを感じていらっしゃるとのことですね。とても心配な状況だと思います。
在宅酸素療法を始めるかどうかは、医師が検査結果や症状、生活の様子を見て総合的に判断します。ただ、安静時の酸素の数値が90を下回り続けていて、日常生活に支障が出ている場合には、在宅酸素療法が症状の改善に役立つことが多いです。
一方で、医師がCO2ナルコーシスを心配している場合は、慎重に考える必要があります。この状態では、酸素を多く与えすぎると呼吸が抑えられるリスクがあるため、医療スタッフによる厳密な管理が必要です。
在宅酸素療法にはいくつかのリスクがありますが、例えば以下のようなことが挙げられます:
- 鼻や喉の乾燥
- チューブによる皮膚のトラブル
- 酸素ボンベや機器の取り扱いに関する注意
医師に相談する際には、次のようなことを具体的に伝えるとよいでしょう。
- 現在の症状を詳しく伝える
- 息苦しさがどのくらい続いているか、日常生活でどんな支障があるか
- 在宅酸素療法を希望する理由を率直に伝える
- 例:「最近は安静時でも息苦しく、少し動くだけでつらいです。このままでは日常生活ができなくなるのではないかと心配しています」
また、在宅酸素療法のリスクと管理方法についても質問してみてください。
- 例:「CO2ナルコーシスのリスクについて改めて教えていただきたいのですが、その場合の対処法はありますか?」
医師に正直な気持ちを伝えることで、よりよい治療方針を考えてもらえると思います。少しでもご家族が快適に過ごせるよう、お力になれれば幸いです。
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