かかとの痛みと熱感についての対処法を教えてください。
60代・女性のご相談
かかとの痛みが6日間続いており心配なため、ご相談させていただきます。
私は立ち仕事をしており、仕事終わりに突然左のかかとが痛くなりました。整形外科でレントゲンを撮影しましたが、骨折はありませんでした。塗り薬を処方され、使用しています。しかし、翌朝には患部に熱が出てしまい、シップを貼って対応しています。
現在、特に治療中の病気はなく、アレルギーがあります。この痛みが疲労によるものではなく、他の原因があるのか心配です。どのように対処すれば良いのか、また痛みを和らげる方法があれば教えていただきたいです。アドバイスをいただけると助かります。
ご相談いただきありがとうございます。立ち仕事の後にかかとが痛くなり、熱を持っているとのこと、心配ですよね。6日間も痛みが続いているのは本当にお辛いと思います。
整形外科でレントゲンを撮って骨折がないとわかったのは、ひとまず安心ですね。でも、痛みや熱感があるということは、かかとの組織に炎症が起きている可能性が高いです。
【考えられる原因】
いくつか考えられる原因があります。
- 足底腱膜炎:足の裏にある組織が炎症を起こして痛む状態です。立ち仕事や硬い靴、急に運動量が増えたときに起こりやすいです。かかとの骨のすぐ前あたりが痛むことが多いです。
- 滑液包炎:かかとのクッションの役割をする部分が炎症を起こすことです。レントゲンではこれらの炎症は写らないため、骨に異常がないと診断されることがよくあります。疲労がたまって炎症が起きたのかもしれません。
まれにレントゲンでわからない骨折があることもあります。
【対処法について】
現在の塗り薬は炎症を抑える効果があるので、続けて使ってください。それに加えて、次のような対処法を試してみてください。
- 安静と負担軽減:できるだけ立ち仕事の時間を減らし、こまめに休憩を取ってかかとへの負担を減らしましょう。痛みが強いときは無理に歩かないようにしましょう。
- アイシング(冷却):痛みや熱感が強いときは、氷や保冷剤をタオルで包んで1回15〜20分程度、1日数回冷やしてみてください。
- ストレッチ:足の裏やふくらはぎのストレッチは症状の改善に役立ちます。無理のない範囲で、お風呂上がりなど体が温まっているときに行うのがおすすめです。
- 靴・インソールの見直し:クッション性の高い靴を選び、土踏まずをサポートするインソールを使うと良いでしょう。市販のものでも良いですし、専門家に相談してオーダーメイドのものを作ることもできます。
【今後の見通しと再受診の目安】
炎症は適切な対処をすれば、多くの場合、数週間から数ヶ月で改善します。ただし、立ち仕事を続けると治りにくいこともあります。以下の場合は、再度整形外科を受診してください。
- セルフケアをしても痛みが改善しない、または悪化する場合
- 痛みが非常に強く、歩くのが難しい場合
- 腫れや熱感が続く、またはひどくなる場合
再受診の際は、症状の経過や試したセルフケアについて医師に詳しく伝えてください。必要に応じて、他の治療法が検討されることもあります。
【まとめ】
かかとの痛みは、立ち仕事による負担で炎症が起きている可能性があります。塗り薬の使用に加え、安静、アイシング、ストレッチ、靴やインソールの見直しを試してみてください。症状が改善しない場合は、再度整形外科を受診し、他の治療法について相談しましょう。どうぞお大事になさってください。
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