ADHDの可能性が気になります。落ち着かない、ひとりごと、集中力欠如などの症状があります。検査を受けるべきでしょうか?
20代・女性のご相談
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ADHD診断の際の一般的な注意点
お話を伺う限り、いくつかの症状がADHD(注意欠陥・多動性障害)に関連している可能性があります。ADHDは、注意力の欠如、多動性、衝動性などの症状が特徴です。ただし、これらの症状はADHD以外の様々な要因でも起こることがあります。例えば、ショックな出来事があったときは、誰でも落ち着かず、集中力を欠いた状態になります。そのため、ADHDの診断で最も重要なことは、幼い頃からずっとこれらの特徴が続いていることを確認することです。確認のためにご両親からお話を聞いたり、小学校や中学校の通知表などを持参してもらったりすることがあります。一般的にADHDの特徴が強い方は、通知表などに「忘れ物」「立ち歩き」などの記載がしばしばみられます。
症状とADHDの関連性
1. 集中力がない、ものを無くす:注意力の欠如、忘れ物はADHDの典型的な症状です。
2. 1対1の会話でも他に気を取られる:これは注意の持続が難しいことを示しており、一般的にADHDとの関連があります。
3. 空気が読めない、文の理解ができない:これらは必ずしもADHDとの関連は強くないため、ADHD以外の要因の可能性も考えられます。
ただし、上でも述べたように、これらの症状がすべてADHDに起因するとは限りません。例えば、ストレスや不安、うつ病などの他の精神的な問題が原因で同様の症状が現れることもあります。
受診すべき診療科とADHDの治療
ADHDかどうかの判断を行うためには、精神科・心療内科を受診することをおすすめします。精神科・心療内科を選ぶ基準は、先生との相性も重要ですが、日本精神神経学会の専門医や、精神保健指定医という資格を持った医師をおすすめします(資格がない場合、精神科の経験が浅い医師である可能性があります)。ホームページなどでご確認の上、受診されることをおすすめします。
もしADHDと診断された場合、心理療法に加え、ADHDの症状を和らげる薬による治療が用いられる場合があります。
まとめ
ADHDと関連する症状は確かにありますが、ADHDと診断するためには幼少期の症状についても確認する必要があります。受診する際は、そのような資料を持参するか、可能であれば親御さんと受診することをおすすめします。精神科・心療内科を選ぶ基準は、先生との相性も重要ですが、日本精神神経学会の専門医や、精神保健指定医という資格を持った医師をおすすめします(資格がない場合、精神科の経験が浅い医師である可能性があります)。お近くの精神科・心療内科は、こちらから検索できますのでご活用ください。
お大事にされてください。
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