疣贅の対処法は?疣贅
監修医師阿部 吉倫内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03
いぼとは
いわゆる’イボ’です。ウイルスの感染によって起こります。
「いぼ」とはどのような病気ですか?
いぼは、皮膚の小さな傷からウイルスが感染して生じる、皮膚が盛り上がった小さなできもののことです。
【いぼの正体】
一般的に「いぼ」は皮膚から盛り上がった小さなできもの全般を指しますが、皮膚科では主に「ウイルス」が原因でできるものを指します。
【どうしてできるの?】
- ウイルスの感染:ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが原因です。
- 感染のしくみ:健康な皮膚には感染しませんが、小さな傷があると、そこから皮膚の奥深くに入り込みます。
- いぼができるまで:感染した細胞は活発に分裂して増殖し、その塊が盛り上がって「いぼ」になります。
【できやすい場所】
手や足など、傷ができやすい場所に多く見られます。アトピー性皮膚炎などで皮膚をよく引っ掻く場合も注意が必要です。また、ウイルスの種類によって、できる場所や見た目が異なります。
いぼの症状
いぼには初期症状はありますか?
表面がザラザラした数ミリの小さな盛り上がりとして現れ、徐々に大きくなるのが一般的な初期状態です。
【いぼの始まり】
いぼは感染した細胞が増殖してできるため、最初は直径数ミリ程度の小さな盛り上がりとして現れます。手足にできる一般的なものでは、表面がザラザラしているのが特徴です。
【症状の進行】
できたばかりの小さないぼは、少しずつエンドウ豆くらいの大きさに成長したり、近くのいぼとくっついて大きくなったりします。
【初期の見た目の注意点】
足の裏にできた場合、表面を削って観察する前だと特有の点状の出血が見えず、単なるウオノメやタコのように見えることがあります。そのため、でき始めの段階ではいぼだと気づきにくいケースもあります。
いぼではどのような症状がありますか?
表面がザラザラした小さな盛り上がりで、できる場所によってさまざまな見た目になります。
【いぼの基本的な症状】
いぼは、数ミリから1センチほどの小さな盛り上がりとして現れます。多くは手足にでき、エンドウ豆ほどの大きさで、表面がザラザラしているのが特徴です。最初は小さくても、徐々に大きくなったり、いくつかがくっついたりします。
【できる場所による違い】
ウイルスの種類やできる場所によって、見た目が大きく変わります。
- 足の裏:体重がかかるため外に盛り上がらず、皮膚の奥にめり込んだ硬い状態になります。ウオノメやタコのように見えることもあります。
- 顔や首:糸のように細長く突き出た形や、平らで小さな盛り上がりになります。
- 爪の周り:爪の周りや下から、塊のように盛り上がります。
- デリケートな部分:カリフラワーのような形になることもあります。
いぼの原因
いぼの原因は何がありますか?
いぼの原因は、小さな傷から皮膚に入り込むヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。
【いぼの原因】
いぼは「ヒトパピローマウイルス(HPV)」というウイルスが皮膚に感染することで生じます。
【どうやって感染するの?】
健康な皮膚には感染しませんが、以下のようなきっかけで感染します
- 小さな傷からの侵入:手荒れやひげそりなどでできた目に見えない傷から、ウイルスが皮膚の奥に入り込みます。
- 肌のバリア機能の低下:アトピー性皮膚炎などで肌をよく引っ掻いてしまうと、感染しやすくなります。
- 免疫力の低下:病気などで体の免疫力が落ちている時も注意が必要です。
【ウイルスの種類】
HPVには150種類以上の型があり、感染する種類によって、いぼができる場所や見た目が変わります。
いぼの検査・診断
いぼのセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
【セルフチェックはあくまで参考のみ】
いぼに見えるできものの中には、悪性腫瘍(がん)など別の病気が隠れていることがあります。そのため、自分で「これはただのいぼだ」と判断することは大変危険であり、セルフチェックは推奨されません。
【いぼの代表的な特徴】
自分で診断することはできませんが、以下のような症状に気づいたら受診のサインです。
- 皮膚から盛り上がっている小さなできもの
- 表面がザラザラした、数ミリから1センチほどのしこり
- 手や足にできたもの(足の裏では盛り上がらずザラザラしていることもあります)
【気づいたら皮膚科へ】
皮膚の奥の小さな出血など、専用の拡大鏡を使わないと医師でも判断が難しい場合があります。タコやウオノメと間違えやすいものもあるため、気になるできものを見つけたら、すぐに皮膚科または形成外科で正しい診断を受けましょう。
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、いぼかどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
いぼの治療・対処法
疣贅への対処法は?
イボをいじることで周りの手指などにうつってしまうこともあるため、基本的には通院して液体窒素などによる治療を行います。気がついたら皮ふ科に相談してください。
いぼの場合、主にどのような治療をしますか?
液体窒素で凍らせる治療が一般的です。ほかにもサリチル酸の塗り薬やヨクイニンの飲み薬などが使われます。
【いぼの主な治療法】
いぼには、これを使えば確実に治るという特効薬はまだありません。そのため、患者さんの状態に合わせて、以下の治療法などを組み合わせます。
- 液体窒素凍結療法:現在最もよく行われている標準的な治療です。非常に冷たい液体窒素をいぼに当てて、凍らせて取り除きます。
- サリチル酸の塗り薬・貼り薬:皮膚の硬くなった部分を剥がす薬です。
- ヨクイニンの飲み薬:ハトムギの種から作られた生薬で、内服療法として推奨されています。
【治療のポイント】
いぼの治療は1回で終わることは少なく、何回か繰り返して少しずつ治していくのが普通です。なかなか治らなくても焦らず、根気よく治療を続けることが大切です。治りにくい場合は、電気で焼く治療やレーザー治療などが選ばれることもあります。
受診の目安・何科を受診するべきか
指のいぼを放置するとどうなりますか?
いぼが徐々に大きくなったり、体の他の部分や他人にうつって増加する可能性があります
【いぼが大きくなる・増える】
いぼはウイルスの感染で起こります。放置するとウイルスが増殖し、いぼが少しずつ大きくなったり、いくつか集まって大きなしこりになったりすることがあります。
【別の場所にうつる】
指はいろいろな場所に触れるため、いぼを触った手で自分の体の別の部分を触ると、そこにある小さな傷からウイルスが入り込み、いぼが増える原因になります。また、直接触れたり物を介したりして、家族など、他の人にうつしてしまうこともあります。
【悪性の病気の可能性】
ただのいぼだと思っていても、悪性腫瘍(がん)など、まったく別の病気である危険性もあります。被害を広げないためにも放置せず、早めに皮膚科を受診しましょう。
いぼが疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
いぼが疑われる場合は、皮膚科または形成外科を受診してください。
【いぼは皮膚科または形成外科】
いぼ(ウイルスが感染してできるものなど)は皮膚の病気であり、皮膚科または形成外科で専門的な診察と治療が行われます。
【自己判断の危険性】
- いぼのように見えても、中には悪性の腫瘍が隠れていることがあります。
- ウイルスが原因のものや、加齢によるものなど、さまざまな種類が存在します。 そのため、自分で勝手に「ただのいぼだ」と判断せず、まずは皮膚科医による正確な診断を受けることがとても重要です。
【皮膚科または形成外科での治療】
超低温の液体(液体窒素)を使って病変を凍らせる治療や塗り薬など、一人ひとりの症状に合わせた適切な治療法を提案してくれます。 いぼは治りにくいこともありますが、医師と相談しながら根気よく治療を続けましょう。
疣贅の専門医がいる近くの病院はありますか?
疣贅の専門医がいる病院を見るいぼの薬
いぼは主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
いぼ治療には主にサリチル酸の塗り薬やヨクイニンの飲み薬を使います。
【いぼの主な治療薬】
いぼのウイルスに対する特効薬はまだありませんが、主に以下の薬が治療に使われます。
- サリチル酸の塗り薬・貼り薬: いぼの表面の硬くなった角質を剥がす効果や、免疫の働きを活発にする効果があります。
- ヨクイニンの飲み薬: ハトムギの種から作られた生薬(漢方薬のようなもの)で、体の中から治りを助けます。
【副作用について】
それぞれの薬には、以下のような副作用が起こる可能性があります。
- サリチル酸: いぼの周りの健康な皮膚に刺激を与えてしまったり、化学やけどを起こしたりすることがあります。
- ヨクイニン: 胃の不快感や下痢といった軽い胃腸の症状や、かゆみなどが現れることがあります。
治療中に副作用が気になるときは、我慢せずに医師に相談してください。
対処法・セルフケア
いぼができたときにやってはいけないことはありますか?
安易な自己判断は避け、むやみに触ったり引っ掻いたりせず、早めに受診しましょう。
【自己判断は絶対にやめましょう】
いぼのように見えても、別の皮膚の病気や悪性の腫瘍(がん)が隠れていることがあります。そのため、見た目だけで勝手に、ただのいぼだと自己診断するのは大変危険です。
【触ったり引っ掻いたりしない】
いぼの多くはウイルスが原因です。いぼをむやみに触ったり引っ掻いたりすると、目に見えない小さな傷から健康な皮膚にウイルスが入り込みます。結果として、いぼが増えたり広がったりする原因になってしまいます。
【すぐに皮膚科または形成外科へ】
いぼを見つけたら、自分でどうにかしようとせず、すぐに受診してください。専門の医師による正確な診断と、自分に合った適切な治療を受けることが何よりも大切です。
いぼで薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
ひとつの治療にこだわらず、医師と相談して他の治療法への変更を検討し、根気よく治療を続けましょう。
【治療法はひとつではありません】
いぼの治療には特効薬がなく、一人ひとりに合う治療法が異なります。今の薬が効かなくても、液体窒素で凍らせる治療、別の塗り薬、飲み薬、レーザーや電気を使う治療など、他の選択肢がたくさんあります。
【定期的な治療の見直し】
同じ治療をずっと続けるのではなく、3ヶ月を目安に別の治療法に変更したり、以前の治療に戻したりする工夫によって、治療の効果が高まることがあります。
【焦らず根気よく】
いぼは治りにくく、一度治ったように見えても再発しやすい病気です。自分だけ治らないのでは、と焦る必要はありません。医師としっかり相談しながら、自分に合った治療法を見つけて根気よく治療を続けていきましょう。
いぼの場合、日常生活で気をつけることはありますか?
手荒れを防ぎ、むやみに触ったり引っ掻いたりしないことが大切です。
【いぼを触らない・引っ掻かない】
いぼはウイルスが原因です。自分でむやみに触ったり引っ掻いたりすると、健康な皮膚にできた小さな傷からウイルスが入り込み、いぼが増えてしまう原因になります。アトピー性皮膚炎などで肌を掻きやすい方は、特に注意が必要です。
【肌のダメージを防ぐ】
健康な肌には感染しにくいですが、目に見えないほどの小さな傷からウイルスは侵入します。以下の点に気をつけましょう。
- 手荒れを防ぐ
- ひげ剃りなどで肌を傷つけないようにする
【公共の場での注意】
いぼは人から人へ直接うつるだけでなく、物を介して間接的にもうつります。銭湯、温泉、プール、スポーツジムなどの公共施設で感染した例もあるため注意しましょう。
いぼについて、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「疣贅」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 皮ふに赤いブツブツがありますか?あるいは皮ふが赤くなっていますか?
いぼに関連する病気・症状
この記事の監修医師
阿部 吉倫
内科
2015年東京大学医学部医学科卒。東京大学医学部付属病院、東京都健康長寿医療センターで初期研修を修了。血便を放置し48歳で亡くなった患者との出会いをきっかけにデータサイエンスの世界へ。2017年5月にUbie株式会社を共同創業。2019年12月より日本救急医学会救急AI研究活性化特別委員会委員。2020年 Forbes 30 Under 30 Asia Healthcare & Science部門選出。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03