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血圧が気になります。お酒はどのくらいなら飲んでいいですか?量や頻度、おつまみの選び方を教えてください。
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血圧が気になります。お酒はどのくらいなら飲んでいいですか?量や頻度、おつまみの選び方を教えてください。

小鷹 悠二監修者

おだかクリニック 循環器内科 副院長

小鷹 悠二

血圧には安心といえる量はないとされます。飲む量を決めて少なめにし、一度にたくさん飲まず、塩辛いおつまみを控えるのがおすすめです。

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お酒の量が増えるほど血圧は上がりやすい

普段の飲酒量が多い人ほど、高血圧になりやすいという報告があります。根拠のひとつは、23本の観察研究をまとめた分析です。純アルコール(お酒に含まれるアルコールそのものの量)が増えるほど、高血圧のリスクが高まっていました[Hypertension. 2024;81(8):1701-1715.]。観察研究のため、お酒だけが原因とまでは言い切れません。

一方、お酒を減らす研究をまとめた分析もあります。純アルコールを1日72g以上飲む人が量を半分ほどに減らすと、収縮期血圧(上の血圧)が約5.5mmHg下がっていました[Lancet Public Health. 2017;2(2):e108-e120.]。なお、1日24g以下の人では、減らしても血圧のはっきりした低下はみられませんでした(同上)。参加者の大半は男性で、女性にも同じようにあてはまるかははっきりしていません。普段たくさん飲む人ほど、量を減らす意味が大きいと考えられます。

飲む量の目安は純アルコール量で考える

純アルコール量は「飲む量(ml)×度数÷100×0.8」で計算でき、ビール500ml(5%)なら20gです[厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」]。生活習慣病のリスクを高める量は、1日あたり男性40g以上、女性20g以上とされています。ただし、これは一人ひとりが飲んでよい量を示したものではありません。高血圧については、少しの量でも発症リスクが上がるとされています(同上)。

こうした点から、血圧が気になる人は「この量までなら安心」と考えず、飲む前に量を決めて少なめを意識するとよいと考えられます。

一度にたくさん飲むと半日以上あとに血圧が上がる可能性

アルコールを含まない飲み物と比べた研究をまとめた分析があります。純アルコール30gを超えて飲むと、半日ほどは血圧が下がっていました。一方、13時間以上たつと収縮期血圧が約3.7mmHg上がっていました[Cochrane Database Syst Rev. 2020;7(7):CD012787.]。一時的に下がっても、多く飲むと半日以上あとには逆に血圧が上がる可能性を示す結果です。ただし、主に健康な若い男性を調べた研究です。

飲む頻度については、週3回を超えて飲む人は、ほかの飲み方の人より高血圧の割合が高かったという米国の報告があります[Am J Prev Med. 2024;67(3):380-388.]。ある一時点を調べた1本の研究のため、頻度が原因かどうかはわかっていません。1回に純アルコール60g以上飲む一時多量飲酒は避け、1週間のうち飲まない日を設けることがすすめられています[厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」]。

おつまみは塩分の少ないものを選ぶ

おつまみの選び方が血圧にどう影響するかを直接調べた研究は見つかりませんでした。ただ、食塩を1日平均4.4gほど減らす状態を4週間以上続けると、高血圧の人でも血圧が正常な人でも血圧が下がったと報告されています[BMJ. 2013;346:f1325.]。味つけの濃い塩辛いおつまみを控えることは、こうした減塩につながると考えられます。また、食事をとりながら飲み、合間に水を飲むこともすすめられています[厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」]。

血圧が気になる人がお酒と付き合ううえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

血圧が気になる人がお酒と付き合ううえで日常生活の工夫として検討したい3つのコツと理由をまとめた表です。 1つ目は「飲む前に量を決める」で、純アルコール量で計算し、少なめに決めておくことです。理由は、飲酒量が多いほど高血圧のリスクが高まるという報告があるためです。 2つ目は「一度にたくさん飲まない」で、一時多量飲酒を避け、飲まない日も設けることです。理由は、多く飲むと半日以上あとに血圧が上がる可能性があり、飲まない日を設けることもすすめられているためです。 3つ目は「塩辛いおつまみを控える」で、味つけの濃いものを避け、食事をとりながら合間に水も飲むことです。理由は、減塩で血圧が下がると報告されているためです。

ここだけは伝えたいメッセージ

安心といえる量はないものの、量と飲み方を見直すことで、血圧への負担を減らせる可能性があります。普段たくさん飲んでいる人ほど、量を減らすと血圧が下がりやすいと考えられます。血圧が高い状態が続く場合や、お酒の量を自分で減らせないと感じる場合は医療機関の受診を、血圧の薬を飲んでいる場合は飲酒について主治医への相談をご検討ください。

まとめ:血圧が気になる人のお酒は量・飲み方・おつまみを見直す

  • 量の目安: 純アルコール量で考え、高血圧は少しの量でもリスクが上がるとされるため少なめを意識する
  • 節酒の効果: 普段たくさん飲む人ほど、量を減らすと血圧が下がりやすい
  • 飲み方: 一時多量飲酒を避け、1週間のうち飲まない日を設ける
  • 時間がたってからの血圧: 多く飲むと、半日以上あとに血圧が上がる可能性がある
  • おつまみ: 塩辛いものを控えることは減塩につながる

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(参考文献)

Roerecke M, Kaczorowski J, Tobe SW, Gmel G, Hasan OSM, Rehm J. The effect of a reduction in alcohol consumption on blood pressure: a systematic review and meta-analysis. Lancet Public Health. 2017;2(2):e108-e120.
Cecchini M, Filippini T, Whelton PK, Iamandii I, Di Federico S, Boriani G, Vinceti M. Alcohol Intake and Risk of Hypertension: A Systematic Review and Dose-Response Meta-Analysis of Nonexperimental Cohort Studies. Hypertension. 2024;81(8):1701-1715.
Tasnim S, Tang C, Musini VM, Wright JM. Effect of alcohol on blood pressure. Cochrane Database Syst Rev. 2020;7(7):CD012787.
厚生労働省. 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン. https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001223643.pdf.(参照 2026-10-16).
He FJ, Li J, MacGregor GA. Effect of longer term modest salt reduction on blood pressure: Cochrane systematic review and meta-analysis of randomised trials. BMJ. 2013;346:f1325.
Masum M, Mamani DA, Howard JT. Alcohol and Binge Drinking Frequency and Hypertension: A National Cross-Sectional Study in the U.S. Am J Prev Med. 2024;67(3):380-388.

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