アラジール症候群の場合、主にどのような治療をしますか?
アラジール症候群の胆汁うっ帯による合併症の治療などが中心となります。ときに肝移植が必要となります。
アラジール症候群の治療は、胆汁がうまく流れないことによって生じる合併症への対応が中心となります。
例えば、胆汁は腸管内で脂溶性ビタミンの吸収を助けていますが、胆汁がうまく流れないとビタミンが十分に吸収されず、合併症が生じます。
特に、脂溶性ビタミンであるビタミンKは、出血時に血液を固める凝固作用に関係していますが、アラジール症候群では体内のビタミンKが欠乏するために出血しやすくなります。最悪の場合、脳内に出血をきたすこともあります。そのためビタミンKの内服や点滴を行います。
さらに、胆汁の流れを促す薬、胆汁うっ帯による皮膚の痒みを抑える薬なども使います。また、胆汁が少ないと脂肪の吸収も障害されますが、その影響を受けにくい特殊なミルクを使って栄養を確保します。これらの治療を継続しても、肝臓の機能が低下し、生活の質が低下する場合は、肝移植を行うこともあります。
また、胆汁をうまく肝臓内から外へ流すための手術も行われています。その他、心臓の状態に応じて心臓カテーテルによる治療、腎臓の機能が低下すると血液透析が必要となることもあります。
埼玉医科大学総合医療センター 小児科 小児科
井上 信明 監修
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
アラジール症候群
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです