乾癬性関節炎は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
NSAIDs、抗リウマチ薬、生物学的製剤などが使用され、それぞれに特有の副作用の可能性があります。
乾癬性関節炎の治療には、症状の程度や患者さんの状態に応じた薬剤が使用されます。
以下に主な治療薬とその副作用の可能性をご紹介します。
- 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)
初期治療で使われます。いわゆる痛み止めの多くはここに分類されます。副作用に、胃腸障害、腎障害、喘息、アレルギーなどがあります。
- 抗リウマチ薬(メトトレキサート、サラゾスルファピリジンなど)
NSAIDsが効かない場合に使われます。副作用は骨髄抑制、間質性肺炎、腎障害、肝障害、アレルギーなどがあります。
- 生物学的製剤(TNF阻害薬、ウステキヌマブ)
抗リウマチ薬の効果が十分でない場合に使われます。病気を抑える効果は高いですが、免疫力の低下も起こしやすいことが特徴です。副作用には結核を含めた各種感染症、間質性肺炎、アレルギーなどがあります。
- JAK阻害薬(トファシチニブ、ウパダシチニブ、バリシチニブなど)
免疫の機能を下げる働きがありますが、副作用として感染症にかかりやすくなります。
このように、乾癬性関節炎の治療に使用される薬は数多くあります。副作用などの詳しい情報は、実際に治療で使用することになった際に主治医から説明を受けましょう。
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
日本皮膚科学会. 乾癬性関節炎診療ガイドライン 2019. 日皮会誌. 2019, 129, p.2675-2733.
日本リウマチ学会.“乾癬性関節炎(PsA)”.日本リウマチ学会.https://www.ryumachi-jp.com/general/casebook/kansenseikansetsuen/,(参照 2024-12-11).
川人豊ほか.乾癬性関節炎(関節症性乾癬、PsA)に対するIL-12/23阻害薬およびIL-23阻害薬使用の手引き.一般社団法人 日本リウマチ学会(JCR),https://www.ryumachi-jp.com/publish/guide/guide_il12-23_23_psa/(参照 2024-12-11)
.“メロキシカム錠添付文書”..https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00055183.pdf,(参照 2024-12-11).
医療用医薬品 : メトトレキサート.KEGG,https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00051873(参照 2024-12-11)
医療用医薬品 : サラゾスルファピリジン (サラゾスルファピリジン腸溶錠250mg「CH」 他).KEGG,https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00065024(参照 2024-12-11)
医療用医薬品 : ナノゾラ (ナノゾラ皮下注30mgシリンジ 他).KEGG,https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00070975(参照 2024-12-11)
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