大腿骨頭壊死の原因は何がありますか?
股関節の骨折や脱臼などの怪我のあとに生じるような原因がはっきりしたものと、特発性といって原因がはっきりしていないものがあります。
大腿骨頭壊死は、大腿骨頭に十分な血流が行かず、酸素や栄養が不足したときに起こります。十分な血流が行かない原因については、股関節の骨折や脱臼などで物理的に血管が損傷してしまうなどとはっきりしている場合と、原因不明な場合があります。
発生原因が不明な場合は「特発性大腿骨頭壊死症」と呼ばれます。特発性の中には、この病気と関係している原因がいくつか分かっているものの、壊死を起こすメカニズムがいまだ不明なものが含まれています。
以下にそれぞれの場合の原因を挙げます。
原因が分かっている骨頭壊死
- 股関節の骨折や脱臼の後に起こったもの
- 大腿骨頭すべり症やペルテス病など子どものころに起こす股関節の病気
- 骨盤周囲に行った放射線治療の後に起こったもの
- 減圧症(潜水病とも呼ばれるダイビングの後に起こる病気)
- 骨の腫瘍(他臓器のガンの転移の場合もある)
特発性の骨頭壊死
- ステロイドを短期間に多量使用した治療歴
- 長期間の過量飲酒(1週間に日本酒20合以上のアルコールを半年以上)
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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