大腿骨頭壊死の場合、主にどのような治療をしますか?
壊死が起こった場所や範囲によって、経過観察となるものと手術が必要となるものに分かれます。
大腿骨頭壊死では、骨頭に壊死が起こるだけでは強い痛みは起こらず、生活に支障をきたしません。一方で、壊死が起こった骨が圧壊変形(重み・圧力による破壊と変形)を起こすと痛みが悪化します。
このため、病気の治療の方針は、大腿骨頭の壊死が起こった場所や範囲によって異なります。
壊死が起こった場所が、「荷重部位」といって歩く際に体重がかかりやすい場所である場合、壊死の範囲が狭くても骨が圧壊変形しやすいことがあります。同様に壊死の範囲が広い場合には、その後、圧壊変形が進む可能性が高くなります。
壊死の範囲が狭い場合や、荷重部位での壊死がほとんどない場合には、手術が必要となる可能性は少ないと判断されます。
一方で、壊死範囲が広い場合や荷重部位にも壊死がある程度見られる場合では、今後の圧壊変形の可能性が高くなるため早期の手術対応が検討される場合があります。
手術方法は各種あります。大きく分けて、体重がかかる骨の位置をずらすための手術と人工股関節置換術に分かれます。
年齢や日常生活の活動の程度によってどの手術が適しているか異なるため、十分に医師の説明を聞いたうえで手術にのぞむようにしましょう。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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