乾癬が治る過程は?似た皮膚病は?乾癬性紅皮症で足がかさぶただらけになる?

監修医師野村 祐輝皮膚科 / 大阪府済生会泉尾病院

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乾癬と症状が似ている他の病気はありますか?

脂漏性皮膚炎や類乾癬など乾癬と似た症状の病気は複数あり、診断には医師の判断が必要とされています。

乾癬は、脂漏性皮膚炎や類乾癬、白癬(水虫)など複数の皮膚疾患と症状が似ており、見た目だけでは区別が難しいことがあります。ここでは、乾癬と間違えやすい病気の特徴や診断方法について解説します。

乾癬と似た症状が出る病気

乾癬は、銀白色のかさぶたのような鱗屑(りんせつ)を伴い、境界がはっきりした赤い盛り上がり(紅斑)が全身に現れる皮膚の病気です。こうした症状は乾癬以外の病気でも見られることがあるため、見た目だけで区別することが難しい場合があります。

乾癬と脂漏性皮膚炎の違い

脂漏性皮膚炎は、乾癬と特に間違えやすい病気のひとつです。どちらも頭皮に赤みやフケのような症状が出ることがありますが、脂漏性皮膚炎は皮脂の分泌が多い部位(頭皮・顔・わきの下など)に現れやすいのが特徴とされています。一方、乾癬の鱗屑はより厚く銀白色で、境界が明瞭である点が異なるとされています。

乾癬と間違えやすいその他の皮膚の病気

乾癬と似た症状を起こす可能性がある病気には、以下のようなものがあります。

  • 類乾癬:名前は似ていますが、乾癬とは異なる病気で、皮膚のリンパ球増殖性疾患に分類されます
  • 白癬(水虫):最も多い部位は足ですが、体部や頭皮にも環状の赤い発疹が出ることがあり、爪の変化も乾癬の症状と似ることがあります
  • ジベルばら色粃糠疹(ひこうしん):体幹にうろこ状の赤い斑点が広がる病気です
  • 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう):手のひらや足の裏に膿疱(膿を持った水ぶくれ)ができる病気で、膿疱性乾癬との区別が難しいことがあります

乾癬の診断方法

乾癬には確定診断のための特定の検査はなく、医師が皮疹の見た目や病歴(いつからどのように症状が出はじめたかなど)を総合的に判断して診断します。ほかの病気との区別が難しい場合には、皮膚の一部を麻酔して採取したものを詳しく調べる皮膚生検(病理組織検査)が行われることがあります。皮膚に気になる症状が続くときは、早めに皮膚科など医療機関への受診をご検討ください。

乾癬で、治療を開始してから治るまでの流れはどのようなものですか?

塗り薬から始め、効果不十分なら光線療法や内服薬、さらに生物学的製剤が検討されることがあります。

乾癬の治療は、塗り薬から始めて効果に応じて光線療法・内服薬・生物学的製剤へと段階的に進めるのが一般的です。ここでは、乾癬の治療の流れや各治療法について解説します。

乾癬の治療の基本

乾癬の治療は、外用療法(塗り薬)・光線療法・内服療法の3つが基本とされています。これらの治療法を、症状の程度や患者さんの希望、治療効果などを考慮しながら組み合わせて進めていきます。通常は塗り薬から始めて、効果が十分でなければ段階的に治療を強めていく流れが一般的です。

乾癬の外用療法(塗り薬)

乾癬の治療では、まず塗り薬から始めることが多いとされています。主に使われる外用薬には以下のものがあります。

  • ステロイド外用薬:炎症を抑える薬
  • ビタミンD3外用薬:皮膚の過剰な増殖を抑える薬
  • これらの配合薬

塗り薬を続けても十分な効果がみられない場合や、皮疹(ひしん)の範囲が広い場合には、次の段階の治療が検討されます。

乾癬の光線療法と内服療法

塗り薬だけでは改善が難しい場合、光線療法(医療用の紫外線照射機器を使った治療)や内服薬を追加することがあります。内服薬としては、免疫の働きを調整する薬や皮膚の増殖を抑える薬などが用いられます。また、皮疹の範囲が広い場合には、治療の早い段階から光線療法が併用されることもあります。

乾癬の生物学的製剤とは

外用療法・光線療法・内服療法で十分な効果が得られない中等症から重症の方には、生物学的製剤という注射薬の使用が検討されることがあります。生物学的製剤は、乾癬の原因となる体内のサイトカインをピンポイントで抑える薬で、現在11種類が使用可能とされています。使用開始にあたっては、特定の医療機関での診察と検査が必要です。

乾癬は治る病気?

個人差はありますが、治療によって皮疹が完全に消える方は30〜70%程度とされています。ただし、乾癬は慢性の病気であり、遺伝的な体質を根本から変えることは難しいと考えられています。乾癬は心血管疾患や生活習慣病との関連も指摘されており、不規則な生活やストレスなどの悪化要因を避けることが、再発の予防につながるとされています。症状が気になるときや治療について相談したいときは、早めに皮膚科など、医療機関への受診をご検討ください。

乾癬性紅皮症の場合、足がかさぶただらけになりますか?

足に限らず、そのようになることもあります。

乾癬性紅皮症の場合、足がかさぶただらけになることもあります。

乾癬性紅皮症に限らず一般的に乾癬は、足に限らず皮膚に強い刺激を加えることで症状が悪化します。患部にあるかさぶた(鱗屑:皮膚の表面の銀白色になっている部分)を自ら剥がすことは刺激につながりますので、避けてください。

かさぶたを無理にめくると、点状の出血が起こることがあります(「アウスピッツ現象」と呼びます)。

日常生活ではできる限り皮膚への刺激を避け、根気よく治療を続けることを心がけてください。

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大阪府済生会泉尾病院 皮膚科

野村 祐輝 監修

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