くさび状欠損ではどのような症状がありますか?
歯の根元のくぼみがみられ、根元がしみる症状が出ることもあります。
くさび状欠損に関係する症状を、見た目の変化と、しみる感覚の2つに分けて説明します。
くさび状欠損の見た目の症状
くさび状欠損は、歯と歯ぐきの境目付近の歯の質が失われ、へこみができた状態です。受診した男性自衛官130人を調べた国内の研究では、欠損はすべて歯の外側(唇や頬に面した側)にみられ、298本のうち260本がくさび・V字型、38本がお皿やお椀のような丸みのある形でした(口腔衛生学会雑誌に掲載された研究)。研究者は、この集団は噛む力が強かった(平均991.5N)ため、くさび形の割合が高くなった可能性があると考察しています。歯と歯ぐきの境目の外側にできるくぼみや段差が、見た目の変化になります。
知覚過敏としてあらわれる症状
歯の表面は硬いエナメル質でおおわれ、その内側には、感じた刺激を神経に伝える象牙質があります。なんらかの原因で象牙質が露出すると、歯ブラシの毛先が触れたとき、冷たい飲食物や甘いものをとったとき、風にあたったときなどに、一時的な痛みやしみる感じが出ることがあり、これを知覚過敏といいます(山形県口腔保健支援センター)。歯の頭の部分はエナメル質が厚いため、象牙質が露出しやすいのは歯の根元付近とされています。歯の根元で象牙質が露出すると、こうした症状が出ることがあるとされています。
一時的な痛みでも、強くなったり続いたりすると、痛みのせいで歯みがきがしにくくなり、歯垢(プラーク)を十分に取り除けなくなります。その結果、むし歯や歯周病を引き起こしたり悪化させたりすることがあります。
また、露出した根本はエナメル質に覆われておらずより酸に溶けやすい性質があるため、知覚過敏がさらに悪化するとされています(山形県口腔保健支援センター)。
なお、象牙質が露出する原因には、噛み合わせの異常、歯周病の進行、強い力での歯みがき、加齢などもあるとされており(山形県口腔保健支援センター)、しみる症状があるからといって、くさび状欠損とは限りません。
しみる症状が続くときや、くぼみが目立ってきたと感じるときは、医療機関への受診をご検討ください。
くさび状欠損について、特に知りたいことは何ですか?
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(参考文献)
高野知承ほか. 非う蝕性歯頸部欠損と歯磨き習慣, 咬合力, 咬合接触面積および平均圧力との関係. 口腔衛生学会雑誌. 2007, 57, 613-621.
山形県口腔保健支援センター「「知覚過敏」って何?」(青年期・壮年期シリーズvol.18)https://www.pref.yamagata.jp/documents/17944/hys.pdf.(参照 2026-10-22).
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無所属 歯科衛生士
佐藤 綾希子 監修
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