くさび状欠損には初期症状はありますか?
研究で見つかった欠損の多くは深さ1mm未満の浅いもので、症状との関係は調べられていません。
くさび状欠損の深さについて、欠損の深さの分類と、国内の調査で見つかった欠損の内訳をもとに説明します。
くさび状欠損の深さの分類
研究では、歯のすり減りを深さで分ける指標が使われています。歯の形に変化がない段階を0とし、輪郭がわずかに失われた段階(グレード1)、深さ1mm未満の欠損(グレード2)、深さ1〜2mmの欠損(グレード3)、2mmを超える欠損や歯の神経(歯髄)の露出など(グレード4)に分けられます(口腔衛生学会雑誌に掲載された研究)。数字が大きいほど、欠損が深いことを示します。輪郭がわずかに失われた段階や深さ1mm未満の欠損は、この分類のなかで浅いものにあたります。
見つかった歯の根元の欠損の深さの内訳
受診した男性自衛官130人を調べた国内の研究では、見つかった298本の歯の根元の欠損(くさび形以外の丸みのある形38本を含む)のうち、最も多かったのは深さ1mm未満の欠損で、208本(69.8%)でした。輪郭がわずかに失われた段階は40本、深さ1mm以上のものは合わせて50本でした(口腔衛生学会雑誌に掲載された研究)。この研究はある時点の状態を調べたもので、欠損がどのように進むかや、しみるなどの症状があったかは調べられていません。また、特定の職場の医務室歯科を受診した男性を対象とした調査であり、そのまま一般に当てはめることはできません。
根元がしみるときに考えられること
歯の表面は硬いエナメル質でおおわれ、その内側に、感じた刺激を神経に伝える象牙質があります。歯の頭の部分はエナメル質が厚いため、象牙質が露出しやすいのは歯の根元付近とされています。象牙質が露出すると、歯ブラシの毛先が触れたときや、冷たい飲食物、甘いものをとったとき、風にあたったときなどに一時的な痛みが出ることがあり、知覚過敏とよばれます(山形県口腔保健支援センター)。象牙質が露出する原因として、かみ合わせの異常、歯周病の進行、強い力での歯みがき、加齢などが挙げられています(山形県口腔保健支援センター)。
症状が出る前の変化も含めて確認したいときは、定期的な健診をご検討ください。
くさび状欠損について、特に知りたいことは何ですか?
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(参考文献)
高野知承ほか. 非う蝕性歯頸部欠損と歯磨き習慣, 咬合力, 咬合接触面積および平均圧力との関係. 口腔衛生学会雑誌. 2007, 57, 613-621.
山形県口腔保健支援センター「「知覚過敏」って何?」(青年期・壮年期シリーズvol.18)https://www.pref.yamagata.jp/documents/17944/hys.pdf.(参照 2026-10-22).
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無所属 歯科衛生士
佐藤 綾希子 監修
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