変形性膝関節症を放っておくとどうなりますか?
変形性膝関節症を放置しておくと、病気が悪化して日常生活に支障が出てくるようになることがあります。
一度すり減ってしまった膝の軟骨は再生しないため、変形した膝の形は元には戻りません。変形した膝では正常な形の膝とは異なり、以下のような症状がみられやすいです。
- 椅子から立ち上がる際や階段歩行時の痛み
- 歩く際の不安定さ
- 足の力の入りにくさ
- 足の疲れやすさ
痛みの強さは膝の変形の強さと必ずしも一致しないことがあります。痛みの程度が強くないから、少し痛みが落ち着いてきたからといって放置して生活を変えずにいると、膝の変形がより重症化してしまいます。
早期の変形性膝関節症であれば、薬物療法やヒアルロン酸注射、筋肉強化や関節の可動域を広げるリハビリテーション、サポーターの使用などのいくつもの治療の選択肢があります。
一方で、重症化した変形性膝関節症では、強い痛みや歩行困難といった、日常生活への大きな支障により手術を検討しなければならなくなることもあります。
症状の改善や進行を遅らせるためにも早めに整形外科を受診するようにしましょう。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
日本整形外科学会.“「変形性膝関節症」”.日本整形外科学会.https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html,(参照 2024-08-28).
日本整形外科学会.“変形性膝関節症ガイドライン2023”.Mindsガイドラインライブラリ.https://minds.jcqhc.or.jp/common/wp-content/plugins/pdfjs-viewer-shortcode/pdfjs/web/viewer.php?file=https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00793.pdf&dButton=false&pButton=false&oButton=false&sButton=true#zoom=auto&pagemode=none&_wpnonce=3b871a512b,(参照 2024-08-28).
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