過多月経の原因や病気として、何が考えられますか?
ホルモンバランスの異常などの機能的な疾患か、筋腫やがんなどの疾患が考えられます。
過多月経には、子宮に明らかな病気を認める場合と認めない場合があります。
子宮の病気に伴う場合
月経では、周期的に子宮内膜が剥がれ落ちることによって出血し、子宮が収縮することで止血します。内膜の表面積が増えたり、厚くなることや、子宮の収縮が悪い時などに経血量が増えます。
代表的な病気として以下のようなものが挙げられます。
子宮内膜ポリープ
子宮内膜の細胞が何らかの理由で異常に増殖し、子宮の内腔にポリープ(=腫瘍)ができます。不正出血や過多月経の原因となります。
子宮筋腫
子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍です。筋腫のために子宮が変形し、出血源である子宮内膜の面積が大きくなるため出血量が増えます。
子宮腺筋症など
出血源である子宮内膜の面積が大きくなることなどが原因で、出血量が多くなりやすいとされています。
子宮内膜増殖症
子宮内膜が厚くなることで出血量が多くなります。
子宮に明らかな病気を認めない場合
ホルモンバランスの異常 (排卵障害・黄体機能不全など)
生理周期を維持している女性ホルモンのバランスが崩れることで、過多月経となることがあります。
凝固機能異常(特発性血小板減少性紫斑病など)
元々出血が止まりにくい体質の方は出血量も多くなりがちです。
薬剤性
血液の流れを良くしたり、血液が固まりにくくなるような薬などが原因で出血量が多くなることもあります。
公開日:
最終更新日:
成育医療研究センター 産婦人科 共同研究員
藤井 達也 監修
(参考文献)
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