過長月経がある・生理がいつもと違う/長い・生理中に大量の血が止まらない
監修医師金沢 誠司産婦人科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18
生理の出血量や期間がおかしい
経血量が極端に多い・少ない、ダラダラ長引く、すぐ終わるなど、月経のリズムが乱れている場合、子宮筋腫や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、甲状腺の病気などが隠れていることがあります。変化が続くときは基礎疾患がないかを含めて婦人科で相談することをおすすめします。
生理の出血量や期間がおかしい
過長月経
過長月経とは、生理の出血が1週間以上だらだらと続く状態を指します。 子宮筋腫や子宮腺筋症、ホルモンバランスの乱れなどが原因となることがあり、出血量が多い・レバー状の血の塊が出る・貧血症状(だるさ、息切れ)が気になる場合は、婦人科で原因を調べて治療方針を相談することをおすすめします。
過長月経
生理中に大量の血が止まらない
生理中に大量の出血が続く場合、子宮筋腫・子宮腺筋症・血が固まりにくい病気などが隠れている可能性があります。経血量が多い状態が続くと鉄欠乏による倦怠感やめまいにつながることもあるとされています。ナプキンが1時間持たないほどの出血がある場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。
生理中に大量の血が止まらない
過多月経とは
「過多月経」とはどのような症状ですか?
一回あたりの生理の量が多いことを「過多月経」と言います。
一回あたりの生理の量が多いことを「過多月経」と呼びます。
過多月経の目安として、出血量が150ml以上とされていますが、実際には生理の量が多くて困っている場合には「過多月経」と判断することが一般的です。
生理がある女性の5~10%程度に「過多月経」を認めます。
「過多月経」の女性では以下のような症状や所見を認めることがあります。
凝血塊
生理中に比較的大きな血液の塊を認めることがあります。
立ちくらみ、倦怠感、動悸など
過多月経の原因
過多月経の原因や病気として、何が考えられますか?
ホルモンバランスの異常などの機能的な疾患か、筋腫やがんなどの疾患が考えられます。
過多月経には、子宮に明らかな病気を認める場合と認めない場合があります。
子宮の病気に伴う場合
月経では、周期的に子宮内膜が剥がれ落ちることによって出血し、子宮が収縮することで止血します。内膜の表面積が増えたり、厚くなることや、子宮の収縮が悪い時などに経血量が増えます。
代表的な病気として以下のようなものが挙げられます。
子宮内膜ポリープ
子宮内膜の細胞が何らかの理由で異常に増殖し、子宮の内腔にポリープ(=腫瘍)ができます。不正出血や過多月経の原因となります。
子宮筋腫
子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍です。筋腫のために子宮が変形し、出血源である子宮内膜の面積が大きくなるため出血量が増えます。
子宮腺筋症など
出血源である子宮内膜の面積が大きくなることなどが原因で、出血量が多くなりやすいとされています。
子宮内膜増殖症
子宮内膜が厚くなることで出血量が多くなります。
子宮に明らかな病気を認めない場合
ホルモンバランスの異常 (排卵障害・黄体機能不全など)
生理周期を維持している女性ホルモンのバランスが崩れることで、過多月経となることがあります。
凝固機能異常(特発性血小板減少性紫斑病など)
元々出血が止まりにくい体質の方は出血量も多くなりがちです。
薬剤性
血液の流れを良くしたり、血液が固まりにくくなるような薬などが原因で出血量が多くなることもあります。
受診の目安・何科を受診するべきか
過多月経の場合、何科を受診したらよいですか?
産婦人科を受診しましょう。
過多月経の原因の大半は、子宮の疾患や卵巣機能の問題などの産婦人科疾患です。そのため、過多月経の場合は産婦人科を受診するようにしましょう。
かかりつけの病気で内服している薬がある場合や、月経時以外にも血液が止まりにくい場合などは、通院先や内科で相談してみてもよいでしょう。
過多月経の治療
過多月経は自然に治りますか?
なんらかの治療を要することが多いのですが、自然に改善することもあります。
過多月経の原因は子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなど、さまざまです。
このような子宮の病気があり、慢性的に過多月経になっている場合には原則治療を必要とします。
一方で、ホルモンバランスの乱れなどが原因での一時的な過多月経であれば自然に改善することもあります。
特に10代後半の比較的若い年代や、40代後半から50代前半にかけての更年期の方などによくみられる無排卵周期症では、月経周期が乱れ、過多月経となります。
排卵周期が整う、あるいは閉経となることで、自然に改善することがあります。
経過・予後
過多月経が原因で死亡することはありますか?
過多月経を放置することで重度の貧血となり、場合によっては生命の危機となる可能性もあります。
過多月経を治療せずに放置しておくことで、重度の貧血となり、場合によっては死亡する可能性も否定できません。
慢性的な過多月経に伴い、徐々に貧血が進行することもあれば、急に大量の出血を認めることもあります。
また、両者が組み合わさって生命の危機になることもあります。特に慢性的に過多月経が続いているような場合には、出血が多い状況に慣れてしまうことで受診が遅れる方もいます。
定期的に婦人科検診や内科検診で貧血などのチェックを受けるとともに、日常生活に支障をきたすような出血がある場合や、月経時に血の塊が出てくるような場合には早めに産婦人科を受診するとよいでしょう。
過多月経に関連するその他の質問
更年期で生理の量が多い場合、過多月経の可能性はありますか?
更年期であっても生理の量が多い場合には過多月経と考えられます。
月経血量が多い(140ml以上)場合に過多月経と呼びますので、更年期に月経血の量が多い場合も過多月経です。
更年期になると定期的な排卵が起きなくなることで月経周期が乱れ、過多月経になることがあります。
しばらく月経が来なかったけど、久しぶりに月経が来たら出血量がとても多かった、といったことはよくあります。
一方で、子宮筋腫や子宮体がんなどの子宮の病気の可能性も考えられますので、いつもと異なるようであれば一度産婦人科を受診するようにしましょう。
過多月経の場合、貧血を伴うことはありますか?
過多月経は女性の貧血の主要な原因とされています。
過多月経に伴う出血で鉄欠乏性貧血になることは少なくありません。
過多月経は月経のある年代の女性の貧血の主な原因とされています。そのため、過多月経の女性の診療においては、貧血の可能性を念頭において血液検査などを行い、貧血を認める場合には鉄剤などを処方することが一般的です。
また、逆に月経のある女性で貧血を認めた際には、過多月経や過多月経を引き起こす子宮の病気の有無を確認することが望ましいため、一度婦人科を受診することを推奨します。
過多月経ではどのくらいの大きさの血の塊を認めることがありますか?
レバー状の大きな血の塊がたくさん見られることがあります。
一般的に生理は、非凝固血(固まりにくいサラサラとした血液)とされています。
小さな塊の場合は、通常の生理においても認めることがありますが、2.5cm以上の大きな塊を認める場合には病的と判断する傾向があります。
過多月経であっても血の塊は認めないこともあります。
いつもより生理の量が多いのですが、過多月経の可能性はありますか?
月経血の量がいつもよりも多い場合には、過多月経の可能性があります。
月経血の量がいつもより多い場合には過多月経の可能性があります。
正確には「普段と比べて」ではなく、出血量が140mlを超えるような場合に過多月経と呼びます。
しかしながら月経血の量を測定することは現実的ではありません。そのため、
- 血の塊が出る
- 日常生活に支障をきたす
- 頻回にナプキンを交換する必要がある
- 月経のために夜熟睡できない
といった場合、特に貧血を伴うような場合には、総合的に過多月経と判断することが多いです。
多くの過多月経の方においては、今回の月経時だけでなく慢性的に月経血の量が多くなりますが、月経周期ごとに出血量が異なる可能性もあります。
過多月経について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「生理の出血量や期間がおかしい」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 直近3ヶ月で一度でも性行為を行いましたか?
- 生理の出血が8日以上続きますか?
- 生理の出血が2日以内に終わってしまいますか?
- ナプキンが2時間もたないほど生理出血が多い、または出血のなかにレバーのようなかたまりがありますか?
過多月経に関連する病気・症状
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この記事の監修医師
金沢 誠司 先生
産婦人科・産科・婦人科
産婦人科専門医・医学博士。新潟大学医学部卒、東北大学大学院修了。 国立成育医療研究センター等の高度周産期施設で胎児診療や臨床研究に従事したのち、Ubie株式会社にて医療AI開発を通じた医療のDX化を推進。 現在は、臨床の最前線で胎児超音波や出生前診断を専門としつつ、これまでの臨床知見とAI開発経験を融合。女性がライフスタイルに合わせて健康をデザインする「マタニティ・ストラテジスト」として活動。全女性が根拠ある医療情報を手にし、戦略的に体調を管理するためのメディア [Platform Women's](https://platform-womens.jp/) を主宰している。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18