「多発性嚢胞腎」とはどのような病気ですか?
嚢胞(のうほう)という腎臓にできた袋が両方の腎臓に多発し、増大する遺伝性の病気です。腎臓が嚢胞に置き換わり、大きくなっていくと腎機能が低下していきます。
両方の腎臓に多数の嚢胞が発生し、 増大する病気です。本来の腎臓が嚢胞に置き換わっていきます。「常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)」は、4,000人に1人と最も頻度の高い遺伝性の嚢胞性腎疾患です。
歳をとるとともに腎臓は大きくなり、 ある大きさを超えると急激に腎機能が低下していき、 透析や腎移植が必要になる末期腎不全に至ることも多い病気です。遺伝子の病気ですが同じ家系でも重症度・進行度は異なります。
一方で、「常染色体劣性多発性嚢胞腎(ARPKD)」という、家族歴のない嚢胞性腎疾患もあります。10,000~40,000人に1人と「常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)」よりも頻度は低い病気です。新生児から症状が出ることが多く、 小児のうちから透析を必要とする例もあります。
他にも嚢胞を作る腎臓病はさまざまあり、判断が難しい場合があります。多発性嚢胞腎を疑う場合には、腎臓内科を受診してください。
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最終更新日:
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
成田一衛エビデンスに基づく多発性嚢胞腎PKD診療ガイドライン2020. 東京医学社2020
日本腎臓学会エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023. 東京医学社2023
Grantham, Jared J et al. Volume progression in polycystic kidney disease. The New England journal of medicine. 2006, 354, p.2122-30.
Grantham, Jared J et al. Volume progression in autosomal dominant polycystic kidney disease: the major factor determining clinical outcomes. Clinical journal of the American Society of Nephrology. 2006, 1, p.148-57.
Lanktree, Matthew B et al. Intrafamilial Variability of ADPKD. Kidney international reports. 2019, 4, p.995-1003.
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