多発性嚢胞腎の合併症にはどのようなものがありますか?
多くの場合、高血圧を合併します。その他、嚢胞感染、尿路結石、脳動脈瘤(クモ膜下出血)などがあります。
多発性嚢胞腎にはいくつかの合併症があり、以下の二つに分けることがあります。
- 嚢胞に関係した合併症(嚢胞感染など)
- 嚢胞には直接関係しない合併症(高血圧など)
以下が主な合併症で、特に高血圧は頻度が高いとされています。
高血圧
特に多い合併症であり、腎機能が低下する前からすでに大半の方が高血圧と言われています。心臓や脳などの血管障害をまねく可能性があるため、降圧治療が必要となります。
脳動脈瘤
脳の動脈の一部が膨らんでいる状態で、大きくなり破裂することによりクモ膜下出血を起こします。約10%の方が脳動脈瘤を合併すると言われています。
嚢胞感染
嚢胞に菌が入り感染することです。主に膀胱炎を起こした細菌が尿管に伝わり、腎臓に到達して嚢胞の中に入ってしまうためと考えられています。感染すると発熱を伴います。何度も繰り返すことがあり、約30~50%の方が経験するなど頻度も高いため、注意が必要です。
尿路結石
尿路結石は、腎機能の低下によって、尿の流れが滞ることなどが原因で起こります。約20~30%の方が経験すると言われています。
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最終更新日:
富士在宅診療所 一般内科
本間 雄貴 監修
(参考文献)
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